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協定彼女 (「偽装彼女」シリーズ) 13日ではないけれど、ついてない金曜日だ。 しばらく予備校漬けになった後久々にバイト先に行ったら、シフトを勘違いしていた。 今月はまだ入ってなかったらしい。 高校から電車に乗ってまで無駄足踏んでしまったことと、それならもっと平日は緩やか な時間割を組むんだったと少し後悔したが、しばらくは平日遊んで帰れるとポジティブに 考えることにした。 が、歩きながら見えた駅前のドラッグストアの看板に、前の彼女の下着やら化粧品やら といった私物がまだ俺の部屋に残っていたことを思い出してしまった。 バイト先で知り合った、学校は違うけど同い年の彼女。あちらは先に辞めてしまったが 、この駅で一人暮らしをしていた彼女とはそれなりに刺激的な付き合いを続けていたのだ。 俺的地雷をガッツリ踏みまくってくれた挙句、あちらも俺にブチ切れて衝動的に別れて しまったままだったのを、一週間近く経ってようやく実感した。別れた直後に、立て続け にイベントがいくつも起こったせいだろう。 イベントの内容を思い出してニヤニヤしつつも、置いてかれたのを勝手に捨てちゃあマ ズいかなあ、でもぶっちゃけウザいからどうにかしたいなあと気分は沈み気味で駅構内に 入ろうとした途端、 「あ」 「あ」 前カノご本人とご対面してしまった。 しかも相手は彼氏連れ。別れて何日もしないうちからなんて、どんだけだよ。 …まあ、俺も他人のこと言えないけど。 このまま人違いを装うこともできるが、せっかくだしお互い清算しとこう。そう思って 俺はにこやかに声をかけた。 「あ、マミちゃんおひさー!」 「知り合い?」と俺を警戒しつつ尋ねる男と腕を組んだ彼女は気まずげな表情。あー、 こりゃあこっちに有利だわ。 「あれ、覚えてる?村瀬だよムラ!」 一週間前は目の前の男ポジションだった片鱗も少しも見せずに、他人行儀にニッコリ笑 う。気まずさに引きつる笑顔を無理やり浮かべた彼女は、「前のバイト友達」と彼氏に耳 打ちした。 「ま…まだバイトここだったっけ?」 「うん、今日はシフト確認だけだけど…彼氏さん?お初でっす!」 俺のチャラい愛想笑いに、身構えてた男はぎこちなく「どうも」と返してきた。余裕な いなあ、こいつ。 「いやーでもマミちゃん彼氏居たんだ!仕事中そんな素振り見せてなかったから、うっか り合コン誘うとこだったよ、良かったー」 「そう、なんだ…ゴメンねー」 はた目には和やかな友人同士の再会を演じつつ、俺は本題に入る。 「あっ!そうそうせっかくだから今聞きたいんだけど、マミちゃん辞める前マンガ貸して くれたじゃんマンガ。あれさー皆で回し読み又貸ししてるうちに誰が誰んトコにあるか分 かんなくなっちゃって、何冊かはロッカーに残ってんだけど、どうしたらいっかな?」 「マンガ…?」 怪訝な顔をするが、俺の目を見て何か察したみたいだ。 「あ、ああ!アレね!思い出した、うん!」 「なんならバイトん時回収してポストに届けるけど…マミちゃん家この辺だったっけ?」 彼氏の見ている前で腹を探り合う元カレカノだなんて、笑えない。 「…もういいからそっちで処分してよ。あたしもムラ達から借りたMDか何か、又貸しし ちゃってワケ分かんなくなっちゃったし」 「りょーかい。んじゃ、邪魔してゴメンね~!」 「またねっ!」 「また」が来ないことはあちらもこちらも承知済みだが、俺たちは互いに作り笑いを浮 かべ手を振った。 振り返りもせず改札を通りホームに着いてから、やっと俺は顔を楽にした。気分にふさ わしい仏頂面。 「………ぁー」 色々いたしてた相手捕まえて言うのも何だが、見たくもない顔見ちゃってマジ落ちたわ。 まったく変わらない、腕組んだ相手に媚びまくりなエロ女。 大きな胸と、ちょっと気が強いトコが良いかなと思って付き合い始めた気がするが、ち ょっと実感わかない。 なかなかエッチさせてくれなかったから意外と処女と思ったら、単に俺の身体値踏みし てたみたいだったとか、いざ一回ヤったら会う度に部屋連れ込んでケツ触ってくるわ、あ んまりアレな顔で「イヤイヤ」いうから萎えて止めたら逆ギレするわ……なんであんなん と付き合って楽しんでたんだ?俺。 実質的にすでに別れていた相手について残ったのが、あんまり嫌な思い出ばかりでイラ ついたので、俺は携帯を取り出した。 強制的に入手した番号にかけるのは初めてなので、着拒されることなくつながる…あれ ?留守電かよ。 「はーいユカちゃん?こないだの記念写真これから送るから、ちゃんと見てね~!」 メッセージを聞くのと、嫌々開くメールを見るのとどっちが先になるんだろう?相手の 反応を想像してみると、数分前に事実上にも終わった関係なんてどうでも良くなった。 送る画像は、先週の日曜に撮ったもの。 明るいファミレスの座席で、中にはエロ下着しか身に着けていないのを、羽織ったコー トの前を開いてカメラに見せつけているという「それなんてエロゲ?」なシチュエーショ ンな代物なのだが、特筆すべきはその配役だ。 羞じらいつつも被虐の悦びに上気した頬も、サラサラの黒髪の下から覗く、涙をいっぱ いに溜めた大きな瞳も、ブラの意味をなしていないフリルの枠に縁取られた、ぷっくりと 色付いた乳首も、薄いパープルが淫靡に映える白い肌も、すべて女性のものではない。 凹凸のない滑らかな胸板や、ショーツから飛び出した無毛の勃起ペニスや睾丸が、被写 体が紛れもなく男であることを証明していた。 そして俺は、こうして公共の場で倒錯的な姿をさらして欲情しているのが、クラスメイ トにして誰もが羨むイケメン優等生の須藤豊だと知る、本人以外で唯一の人物だった。 яяя そのまま留守電もメールもスルーされたが、見てもらえたことは翌朝教室で目が合った 時、奴が一瞬遅れて下を向いたことから確認できた。 月曜に「クラスメイトの須藤君」としていつも通り登校した彼は、土日のできごとが嘘 だったかのように皆に対しても、俺に対しても振る舞っていた。 話しかけられればその整った顔に笑みも浮かべるが、用事がなければ基本的に無関心。 開いた時間も黙って本を読んでたりという具合だ。なまじ顔がいいので、根暗どころか後 輩には「孤高な王子様」呼ばわりされる始末。なんでも王子王子つけるなっての。 午前授業中の休み時間に、朝家のポストから持ってきた模試結果を開いていると、その 王子様とやらが俺の机まで来た。ブレザーのボタンを開けていても、きちんと締められた ネクタイのせいか折り目正しいスラックスのせいか、生真面目な印象が崩れることがない。 普段は互いに気にもかけてなかったのだが、日曜にセーラー姿で俺の家を出てから一言 も話してない彼が俺にどんな用なのか、非常に興味深い。 周りに覚られないよう、肩の力を抜いて奴を見上げた。 「…何?」 「沢田と矢野は?」 入学早々から女子とくっついたり離れたりを繰り返していてあんまり評判の良くない俺 と、教師のおぼえめでたい奴が向かいあったことに主に女子が注目していたが、優等生の セリフに「ああ、また仕事か」と興味をなくしたようだ。 たしかに、女癖の悪評高い俺と「真面目な須藤クン」の共通項なんて、クラスが同じこ とくらいしかないだろう。先週までは。 「知らね、便所じゃね?」 それこそ女子じゃあるまいし、つるんでるからって逐一居場所なんか把握してない。 「こないだの数Ⅱの補習、課題出してないのに帰ったろ」 「あぁー…」 まさしく俺の手の内にある結果を出した、予備校の共通模試の日だった。放課後そんな ものがあった気もしたが、そんなのより偏差値がしっかり出る方を優先して三人で下校し た気がする。 「未提出者対象だって、知ってたよな?せっかく…」 「おい聞けよムラ!こいつ俺より英語できてんのにバックれてやがんの!」 男にしては柔らかな声色による厳しい詰問が、後ろからの声にかき消された。これで、 補習欠席者三名勢揃い。 「…あれ?須藤何か用?」 矢野の呑気な声に須藤が口を開く前に、俺が答えた。 「…これ。模試があったから、予備校の」 自分のと、横に立つ二人の持つそれを示すと、形の良い眉根を寄せる。アイドルのよう な顔で、そんな悩ましい表情されましても。 「……予備校?」 ちらりと俺を見る目は、言外に日曜俺が話したことと、その真偽を尋ねていた。 あー、疑っちゃってるわけね。あの時呼んだ奴と違うから。 「ほんとだよ。俺だけ地元のトコだけど、三人とも同じのに行ってんの」 大手予備校の一つの名前を挙げ、嫌がる沢田と矢野の模試結果と俺のを名前の部分だけ 見えるように並べて見せると、表情を変えずに須藤が尋ねた。 「これがあったから帰ったって?」 「うん」 こんな言い訳通じるかは分からないが、単にサボりでバックれたと思われるのも癪なの で弁解してみる。 「あー、まぁ俺らも何も言わないで帰っちゃったから、しゃあないけど」 どうやら責められているらしいことに気付いた二人もコクコクとうなずく。普段無口な 須藤君がご立腹なのはなかなか迫力があるようだ。 その模範生を女物の下着姿で泣かせちゃった俺には、いまいち分かんないけど。 俺の考えてることも知らずに涼しい顔をしたまま、須藤が口を開いた。 「…なんだ。言えば良かったのに」 「は?」 「だって、それじゃ仕方ないだろ…先生には言っとくから、なるべく早く課題出せよ」 無愛想ではあるが、素晴らしく慈愛溢れる情状酌量。 「マジで!?サンキュー須藤!」 模試の結果に浮かない顔していたくせに、沢田も矢野も拝むように手を合わせる。いつ も通り、頼れる須藤君にクラスメイトが頼る光景。 それに倣って、俺も奴に片手を上げてみせた。 「わり。じゃあまたな」 「また」というところでわずかに須藤の動きが止まったが、何事もなかったかのように 彼はうなずき、教室を出て行った。このまま俺の顔を気にするよりも、教師相手に交渉す る方が良いのだろう。 奴の後を追って数人の女子が教室を飛び出し、わらわらと「須藤クン」に群がる。 「須藤クンかっこいー!あんなガラ悪い奴らにあんな優しい事言っちゃうなんてー」 「知ってる須藤クン?村瀬があそこ通ってるのって、こっちより女子の比率が多いからな んだって!」 俺も初耳な噂に、俺から模試の結果を奪い返した二人が苦笑している。教室の窓から見 える上に扉開けっぱだから、バッチリ聞こえてるっつーの。あと地元ではまだ引っかけて ませんから。 ていうか三人居たのに、なんで俺だけ評判悪いの?やっぱ一年の頃バトン部の先輩と遊 びまくってたから?そんですぐ飽きて別れちゃったから? 「ちょっとモテるからって、サイテーだよねー」 うん、俺も先週の土日にあいつにセーラー服着てるの見つかっちゃって、君らが着てる のと同じような下着を着せられちゃったり、もっととんでもない格好してイかされまくっ ちゃったんだ…なんて本当の事、言うわけねーだろな。 それに対する須藤のいらえは、当然ながら俺の予想とも、彼女らのそれとも違った。 「……それは、本人に直接聞いたの?」 穏やかな問いかけに、それまでかしましく喚いていた声が静まった。 それを指摘することなくすべてに平等な笑みを浮かべ、気まずげに黙る女子らを彼は優 しくたしなめる。 「…違うなら、そんなこと言うものじゃないよね」 その面のせいで嫌味の抜けた模範回答に、ほぅ…と言葉もなく学年首席の美しい横顔に 見とれる女子。 うんうん、これだけ清く正しく美しいんだから、ちょっとマゾっ気ある女装趣味でもな いと、釣り合いとれないよな。 他ならぬ自分自身の痴態が映る画像とともに送られた「明日の終礼後、日曜と同じ格好 で直接俺ん家来い」なんて命令に、渋々だろうと「はい、わかりました」と返信できるく らい異常じゃないと。 奴の失敗は、そんな性癖を持ってしまったことだろうか。それとも、俺みたいなタチの 悪い「ご主人様」にとっ捕まってしまったことだろうか? яяя 「お邪魔します」 二度目の不本意な口上を発しながら、叔母のだと言う女学生服姿の優等生は俺の家に上 がった。 短いスカートから伸びる白く細い足からスニーカーを脱ぎ、丁寧に揃える。 屈む時に左手でスカートの後ろを押されているのが、やけにやらしかった。見えそうで 見えないってやつ? 通学鞄の他に、午前中教室で見た覚えのないスポーツバッグを抱えているのに気付き聞 いてみると、前例のない持ち検に備えて最寄り駅近くのコインロッカーに入れておいたら しい。 実に慎重深い奴だ。俺に見つかっちゃっただなんて、昨日の俺以上についてないんだろ う、本人的に。 俺の自宅が魑魅魍魎の巣窟でないことは先週理解したようで、前回のように興味深げな 顔をすることもなく、俺の部屋に入るとそのまま鞄を置き床に座った。 ぴったりと合わせた張りのある腿を見て、その上に重ねて置かれた奴の白い手がちょっ とうらやましくなる。 なんていうかこう、ぐわっとスカートめくり上げて、折った膝から足の付け根までをひ たすらスリスリしたいっ!…って感じ。キャバクラ行くおっさんの気持ちがよく分かった。 ソファに座ってる時にも足触ったけど、下にふくらはぎがある分正座の方が手応えが柔 らかそうだ。 なんか学校にいる時以上の仏頂面で黙りこくられて、珍しくご機嫌うかがいをしてしま う。ツンと尖った小さな唇を動かしてみたい。 「道迷わなかった?」 「…二度通ったから」 口もききたくないのか短い返答。嫌われたもんだね。 「そこ座れ」 どっちが家主か分からないほど重々しく言って、須藤が自分の目の前を指差した。 「言われなくても座るっての」 憎まれ口を叩く俺を、何も言わずにじっと見つめる。やや長い前髪の間からのぞく黒い 瞳の目力は、世が世ならというか女だったらスカウトに引っ張りだこだろう。 男に生まれたばっかりに、こんな格好をするのにいちいち緊張したり、興奮したりして るんだから、可哀想っちゃ可哀想だ。そういや男子にだけ怒る塾の先生が怖かったとか何 とか言ってたっけ。 まあ俺にはこいつの葛藤なんざ関係ないし、そのおかしな趣味のおかげで、こうして顔 だけは最高に好みドンピシャな「女の子」を好きにできてるんだから、こいつの親にも、 この趣味を開花させるきっかけになった奴にも大感謝だ。 今にも三つ指ついてお辞儀しそうだと思っていたら、膝に置いていた手を俺の前に置き、 「お願いします」 短いスカートにも険しい面にもそぐわない楚々とした仕草で、本当にテレビか何かで見 た作法通りのお辞儀をした。 深く頭を下げたので、セミロングの黒髪の間からのぞく白いうなじがやわっこそうだと か、何か習ってたの?とか突っ込みどころは多いのだが、とりあえずの問題は、 俺の目の前に差し出された諭吉さん二枚。 その手(女子よりはやや骨張ってるが、楽器の良く似合う薄い手のひらに細長い指をし ている)のドコに隠してたんですか!?と一瞬違う事を聞きたくなったが、奴の羽織るダ ボダボのカーデにポケットが付いてるのに気付き、見当外れなリアクションをせずに済ん だ。 「なん…だよ、これ?」 「その……画像、を売ってくれ」 思っても見なかった発言に、俺は呆気にとられた。床の上の紙幣と、下げられたままの 奴の頭を交互に見る。 「……は?」 「とりあえず今まとまって出せるのはこれだけだけど、足りないならまた貯めるから」 「ちょ、ちょっと待てちょっと待て!」 おいおい、俺だから良かったけど、うっかり相手間違えてたら金ヅル決定だぞ。育ちが 良さそうなくせにお小遣いがつましいなあとか、いやだからこそ持たない主義か?とかい ろいろ聞きたいけど! カモ候補生になるという、よりにもよって一番厄介なことになる行動をとってしまう彼 がある意味憐れでならない。 ゲームで言えば、最高の装備で泥沼に突き進んでいく勇者のようだ。どの道、女装して 興奮してるんじゃ魔王倒せないけど。 優秀な須藤君な判断力なくしちゃうくらい、奴的には俺が一番厄介な相手なのかと思う と…やばい、すごく楽しくなってきた。 「…で?お前はこれで俺にどうして欲しいわけ?」 「っ…もう……自由にしてくれ…」 顔を上げ、再び膝の上に置いた両手を握りしめて、湿った睫毛を伏せて訴える。 これがダメ男に借金させられた女の子なら心も痛むが、先週この部屋で今と同じ格好で フル勃起して喘ぎまくっていたのを知っている俺は煽られるだけだ。 「…自由に?また一人で家でそのカッコしてオナニーすんの?」 ビクンと細い肩が震える。 「勘違いすんなよ?お前が何したって、真面目な須藤君が女の子のカッコしてマスかいて る変態だって俺が知ってる事実は消えないんだよ……それに」 相手が怯えるのに気付き、俺は語調を和らげた。 「先週言ったよな?『お前の望み通りの女にしてやる』って。お前は望み通り女の格好を する。俺はお前がそれで喜ぶのを見て楽しむ。完璧じゃないか」 「そんな……勝手すぎる…」 肩を落とし嘆く須藤。伏せられた長い睫毛と、サラサラと白い頬にかかる黒髪の清楚な 感じが、時代劇で身売りに出される生娘のようだ。 こういうのが落ちて行くのが大好きな俺は、それこそ悪代官のような素敵な笑顔になっ てしまう。憐れな美少女(男)は、その羞恥心が災いして奉行所へ訴えることもできない。 「…でもせっかくだから、これでユカちゃんの欲しいものを買いに行こうか?」 これでまた先週と同じ。優秀な須藤君とクラスメイトの俺ではなく、淫乱マゾ女装っ子 と奴を好きにできる俺という関係になった。 交渉の余地もないことを俺が明言してしまったので、彼がここから抜け出すには自分の 変態趣味を皆にバラしてしまうか、俺が飽きるか死ぬかしないと叶わない。 もっとも、一人では味わえなかった羞恥や快感を覚えてしまった奴が、それに耐えられ るかは分からないけど。 ティッシュケースを引き寄せ一枚抜く。 「ほら、拭けよ。可愛いお顔が台無しですよぅ~?」 黙って受け取り、目尻に溜まった涙をぬぐう須藤。 「あーあー、ちゃんと押さえるように拭けよ」 「っ…るさい……」 そのすべすべ美肌が傷まないよう心配してやったのに、分かってない。 先週俺に見つかってしまい、叶わなかった奴の「おんなのこごっこ」の舞台をどこにし ようか考えながらクローゼットを開ける。 学校にあまり着て行かないブルゾンを引っ張り出し、フードをかぶってみた。暑苦しい かな。 客を無視して鏡に向かう俺を、うさん臭げに眺める須藤の顔がその端に映る。 「……何してるの?」 「知ってる奴居てもパッと見で分かんないようにって。先週はこっちだったから良かった けど…あ、お前も化粧してやろっか?」 できもしない事でカマかけてみると、予想外の答えが返ってきた。 「…あるなら、自分でやる」 取り出したニット帽をかぶったまま思わず振り返って見ると、鏡面に映っていたのと同 じ至極真面目くさった顔があった。 「マジで?」 「親のしか使ったことないから、あんま個性的なのは無理だけど」 つまり、最低限眉墨とライナーの区別くらいはつくわけか。 「マジ?うわぁ、ちょー楽しみなんだけど!」 心変わりに大げさに喜んでみせると、困ったように視線を逸らされてしまう。 「……俺だって知られたくないし」 それはその格好をしている事をかな?それとも俺と一緒にいる事をかな? 「両方」と吐き捨てられるのが目に見えてるので、今日帰ってから奴が来るまで片付け に使っていたゴミ袋に手を突っ込んだ。 「これ、さっき開けた袋だから。使用済みだけど好きに使っちゃっていいよ」 ファスナーが閉まったままのポーチを放ると、誰の使用済みなのか見当がついているの だろう、黙って受け取り中身を開けた。 …詮索されるのは嫌だけど、これはこれでちょっとつまらない気もする。別に「若いう ちからスレた女付き合いしててやーねー」とか言われたかったわけでもないけど。 俺の複雑な表情などに見向きもしない奴はポーチからファンデやら何やらを一通り出し て並べ、使うと思われるものだけ長い指でつまみ引き寄せていく。 ある程度物色を終えたところで、黒髪乙女の顔をした優等生は、ちらりと俺を見て俯い てしまった。 「…どしたん?」 「み……見られると、手元狂う」 とことん可愛くない奴だな。ツンデレじゃなくデレツンか? しかし俺は優しいので、奴が緊張しちゃわないようにベッドでゴロゴロしながら待って やることにした。 先程の発言通り、メーカーは違うかもしれないがモノは扱いなれているようで、丁寧か つテキパキと顔を控え目に彩っていく。 俺が視界から消えたことでノってきたのか、こちらに注意を払わず黙々と作業する彼を 観察して、グロスは色付きよりも元からの小振りな唇の形や血色をアピールするようなの が合ってるみたいだとか、睫毛はマスカラ塗りたくるよりもホットビューラーでしっかり 上げるのがお好みらしいとか、別に知らなくても良い優等生流女装法を入手。別に要らね ーけど。 まあとりあえず、装うというよりは化粧のりの良い肌に元からの造作を際立たせるメイ クをしたおかげで、いわゆるガッツリメイクするとどの子も同じ顔~っていう負のスパイ ラルに陥らなかった。さっすが須藤君。 「…終わった」 まっすぐこちらを見やった彼は、もはやクラスメイトの「カッコいい須藤クン」ではなかった。 今までだって十分掃き溜めに鶴と言いたくなるような面ではあったのだが、あくまでそ れは男子の中に居る時であって、入学当初の俺やそれと知らずナンパしてきた奴らみたい に、前知識を持たない奴しかだまされない男っぽさがあった。先週俺がセーラーを着たこ いつを見抜いたのだって、「女だったら良いのに」と思いながら顔をよく眺めていなけれ ば、須藤とは気付かずに通り過ぎていただろう。 そんな単に整っただけだった顔が、そこにあるだけで「可愛く」なっていた。 女子に騒がれる涼やかな目元は形の良さをグレイでくっきりと強調した眉と、絡まるこ となくきれいにカールした睫毛をはじめとするアイメイクで華やかなものになっている。 異性受け以上に同性からもモテそうな、隙のない女の子のまなざし。 エラのない滑らかな弧を描く輪郭は、頬にかかる黒髪と軽くのせたチークで普段の爽や かな印象とは打って変わって甘やかなラインになっていた。そのままニッコリ笑われたら、 ちょっとヤバいかもしれない。 ポーチにあった大量の道具から最低限の、それも地味な色ばっかり使って、奴の顔はす っかり「女の子」のものになっていた。 化粧に興味なかったりパッと見だとノーメイクに見えるけど、分かる人には上品なメイ クだってのが分かる感じ。どこまで完璧なんだこいつ…って、女装してる時点で何かに気 付け。 「うんうん、良いんじゃね?」 「…これで良いのか?」 「は?なんで?」 俺にまじまじと見つめられているのに、ヤケというよりも疑問形でこられたので、ちょ っと面食らう。 須藤は言葉を探しながら使わなかった化粧品を示した。 「だってこの…色とか、いかにもって感じだから」 「いかにも」ギャル好きっぽく見られてますか、俺は。 「ああ、あれはその女の好みだから、俺関係ないし」 「なんだ…」 拍子抜けしたように肩を落とす。 地味メイクに幻滅して欲しかった割には集中してませんでしたか?真面目すぎるのも困 りものだね。 「まあこれですぐ須藤君と分かるのは、よっぽど鋭いか、そのケがある奴だな」 あながち冗談でもないのだが、あからさまに眉をひそめられた。元から整えてあったと ころを強調するようにアーチを描いているので、表情がはっきりと分かる。 「変な事言うなよ…気持ち悪い」 先生、自己愛激しい模範生が自分を棚に上げて酷い事言ってます! 可愛い可愛い自分が勃起しちゃうくらい大好きな相手のご機嫌を直すため、俺は話題を 戻した。 「その顔で外に出たことは?」 「だから…先週が初めてだって」 「そっか。じゃあ今日がその可愛い顔の初披露だな」 首を傾げてするんとした頬をつつくと、電流でも走ったかのようにビクリとして身を引 いた。俺がこの笑顔を見せると、年上も同い年も「もう、しょうがないわね」って言うは ずなんだけど。 「へ…変なこと、言うな……っ」 内容は同じなのだが、明らかにうろたえている。あんなに完璧な須藤君なのに、褒めら れる事に慣れてないらしい。 触られた頬を真っ赤にして声を震わせるのが面白くて、俺はわざとすっとぼけて手を伸 ばした。 「どうして?先週以上にほら、セーラーもすっごく似合って、可愛いよ」 ユカちゃん、と赤いスカーフをいじりながらささやきかけると、何かを堪えるように口 を引き結んでしまった。 クラスメイトの真ん前で「女の子」に化けてみせるくせに、こいつの恥ずかしいポイン トがよく分からない。 相手への理解を深めるために、俺は準備の仕上げに入ることにした。 「じゃあ、下にコレ穿いてこっか!」 言って、部屋の隅にあったモノを拾い、広げて見せる。 両側にそれぞれ二本のラインが入った、つぶれた六角形をした紺色のそれ。 「…何、それ?」 「ブルマ」 紛うことなきブルマ…女子の体操着の下であるのだが、それを前に優等生は激怒した。 「そんなの見れば分かる!」 「だって、『何』って聞いたから」 元々はブルマー何とかさんが崇高な志の下に考案したらしいが、「ハミパン恥ずかしー い!」と廃止の相次ぐ今となっては、一部の男を惑わし喜ばせる小道具と化している。 誕生秘話は知っているだろうが、こいつもやっぱり後者の目的だと思っているようだ。 まあ図星なんですが。 「こっ…こないだも思ったけどなんでそんなモノがあるんだよっ!?」 残念。家自体はごく一般的な安普請なんですが、俺の部屋はカオスなんです。 「なんでも何も、通販で買ったから」 言って部屋に転がるカタログを開いて見せると、先週以上に破廉恥な衣装だの、大人の オモチャだのによる色彩鮮やかなページに、ファンデやチークの上からでも分かるほど奴 の頬が赤くなる。 「み、見せるなそんなものっ!」 「だってお前が聞いてきたからー」 そっぽを向かれてしまったので、カタログを放りまたブルマを手にする。 ちょっと考えて、聞いてみた。 「…穿きたくない?」 無言でコクコクうなずく須藤。俺の良心に一縷の望みを懸けているんだろう。ないけど。 「悪ぃなあ。俺ドSだから、嫌なら無理やり穿かせますっ!」 そう宣言するや否や、目の前の薄い肩を掴んで押し倒した。 「ひゃ、あ…っ!?」 出来の良い頭を守るため回した左手で受け止めてやったが、正座した状態で無理やり仰 向けにされた奴の硬い両足が悲鳴をあげた。化粧を施した顔を痛そうにしかめるのに、肉 体的には限りなく優しい俺は少し気の毒になる。 あ、でもなんか痛いのとナニされるか怖いのとでいっぱいいっぱいな感じが良いかも。 スカートが完全に捲れ上がって、女にはありえない隆起で前がぴっちりしたピンクのシ ョーツが丸見えだ。さっきまで一生懸命隠してたのに、そんなことに構ってられないのか 、俺の身体の下で両足を必死でばたつかせる。 「…っや、やだあっ!やめてくれっ!」 「やめませ~ん!はい、じっとしてねぇ」 穿かぬなら、穿かせてやろう女装っ子☆とかアタマ腐った狂歌がよぎる。 「わ、わかったから!自分でやるから離してっ!」 「…穿かせて欲しくない?」 「欲しくない!……ぁ」 にやーっと笑う俺の顔に、慌てて口を手で押さえるがもう遅い。 「悪ぃなあ。俺ドSだからカッコ以下略」 「か、カッコとか言うな…っあ!」 思わず突っ込みを入れる須藤の片足を掴むと、今さらスカートが捲れ上がっていたのに 気付き、両手で裾を押さえようとした。 しかしその努力はむなしく、ショーツの上からペニスや下腹を撫でる俺の手に意味を為 さなくなる。 「ちゃんと手入れしてんじゃん。ピンク似合ってる」 「っ……」 剃毛を命令してから一週間経ったのに、布地から生えかけの毛が飛び出すこともなけれ ば、俺の手にチクリとも刺激を与えない。 少女めいた顔に似合わず立派なペニスをショーツ越しに軽く揉んでやると、化粧に没頭 したり押し倒された時の痛みに萎えていたのだろうそれがわずかに熱を帯びた。 「コレ、外で元気になっちゃあ大変だろ?」 だから、と優しくささやきかけると、先週屋外でさんざんな目に遭わされたことを思い 出したのか黙り込んでしまった。突っ張っていた足も俺の手に預けてしまう。 「あれ?いいの?」 ニヤニヤしながら尋ねると、顔を横に向けてしまった。 前髪に隠されてはいるが滑らかな額と高く通った鼻筋、薄すぎも厚すぎもしない小さな 唇が絶妙なラインを描いている。化粧だけでは誤魔化しきれない、お人形さんみたいな美 貌がペニスを包んだショーツ丸見せでむくれているのが俺のせいだなんて、今さらな背徳 感にゾクゾクしちゃう。 グロスでプリプリ感の増したモテリップを動かしたくて、俺はさらに問いかけた。 「こんな格好して、どうしたいのかな?ユカちゃんは」 「っ………は……はかせて……くださ、ぃ……っ…」 嫌なことをお願いするのって、どんな気分なんだろう?くるんと愛らしくカールした睫 毛や、俺と同じ色が流れてるとは思えない、吸いつきたくなるような赤い唇を震わせちゃ うくらいエネルギーが必要なんだろうけど。 「そっか、じゃあ可愛いパンティー見えちゃわないようにしようねぇ~」 紺ハイソに覆われた細い足首にブルマを通す。今さらだけど俺、ちょっと変態臭くね? 「はい、足浮かせて~」 抵抗することなく言われた通りの体勢をとる奴の両足に、ブルマを引き上げていく。ス ラリと長いそこにはむだ毛も毛穴もほとんどなく、残念な例を女で嫌というほど知った俺 には、それが一朝一夕で得られるものじゃないのが分かる。 筋金入りの変態なこいつには負けるな。 五十歩百歩なセリフを自分の中で繰り返しながら、すべすべしたふくらはぎから震える 膝、無駄な脂肪のない適度な張りのある腿へと、ブルマを穿かせながら指先でツィーっと なぞった。 「…っふ……やめ…っ」 「穿かせてって言ったのはどこの誰かなぁ?」 「それはお前が…ひゃ!?ぅ…っ!」 ショーツの裾から、床に当たって少したわんだ尻たぶに指を突っ込むと、文句を言おう と開いた口から高い悲鳴があがった。さっきみたく慌てて両手で押さえるが、だからもう 遅いって。 「こないだも思ったんだけどさ、ココ弱いの?」 刺激にビクンビクンと腰が浮くのを良いことに、俺は穿かせかけのブルマから手を離し て、両手で奴の尻を掴んだ。 「…はぁ?そんなわけ……っぁ、んんっ!」 手の甲にはカーペットの固い感触。手のひらにはショーツ越しに発育途上の乳房のよう な、程良い弾力の尻。プチ天国と地獄だ。 「ふぅん?じゃあも少し触ってていい?」 「ひゃ……あっ…やだ……っやめて、くださ…っ!」 もにゅもにゅと全部の指で感触を楽しむと、それに合わせて須藤が喘ぎ腰が跳ねる。 もうそんな余裕がないのだろう、スカートから離してしまった両手をギュッと握って健 気に耐えているのだが、おかげで丸見えのショーツの前がさっきより膨らみ、ジワリと染 みが広がってきているのがよく分かった。 「感じすぎて辛いならやめてやるよ?」 「あ……っか、かんじる、感じますっ!だから……ひぅっ!」 ぎゅぅっと小ぶりな尻たぶの感触を、最後に一回楽しんでから名残惜しく手を離す。ブ ルマを穿きかけたままの白い太腿が余韻に震えていて、付け根でショーツを押し上げるモ ノが見えてるのに思わずむしゃぶりつきたくなりそうだ。 聖人君子も真っ青な理性で、俺はそれ以上いたずらをすることなくブルマを腰まで引き 上げてやった。 「ほら、髪直して」 起き上がる須藤に100均のスタンドミラーを手渡すと、黙って開いて先程寝かされた時 に乱れた黒髪を梳く。 サラサラストレートヘアが再び清純派美少女を演出するのを、部屋着のジャージを上下 とも脱ぎながら眺めて、呼びかけた。 「ちょっとそっち見てろよ」 「え?何する……!?」 思わず鏡から顔を上げた須藤はシャツも脱いだ俺に気付き、慌てて後ろを向いてしまう。 「っ…ごめんなさい……」 「いや、別に見てもいいけど」 「け、結構です!」 同性でもそんな見てくれで羞じらわれちゃうと、俺がデリカシーないみたいじゃないか。 男相手にストリップショーをしたかったわけではないので、さっさと先に決めたブルゾ ンに合わせたシャツとジーパンを着る。 ブローとワックスでセットしていた頭にニット帽をかぶり、クローゼットの鏡で午前中 と印象が変わっていることを確認した。 「俺が男前すぎてバレちゃったらごめんね~」 立ち上がりながら、ちらりと俺を見ただけで答えない。冗談とはいえ、ちょっとショッ クなんですが。 ショーツ越しに勃起したのをそのまま放置したので頬は上気したままだが、ぴったりと したブルマのおかげでスカートの上からは奴が男だという証拠はさっぱり分からなくなっ ている。 仕上がりに満足しつつ床に置かれたままだった二枚の紙幣を財布に突っ込んでいると、 黙っていた奴が声を出した。 「…あ、あのっ!トイレお借りしたいんだけどっ!」 「えーなんで?ションベン?」 品のない俺の言葉を咎めもせずに、激しく首を縦に振る。何て言うか…嘘なのが見え見 えだ。 「それに着替える時に寄って来ただろ?電車間に合わないから後でな」 かくして、膀胱以外からの欲求を抱えた前屈みセーラー美少女を追い立てるようにして 俺は家を出た。 яяя すれ違う時は男女問わず凝視してくる。そしてその内、野郎は百パーの確率でわざわざ 振り返る。 どう見ても場違いです、本当にありがとうございましたと言いたくなるような黒髪セー ラーの美少女を隣で歩かせて、俺は上機嫌だった。 電車に乗せてまでどこへ連れて行かれるのかと憂い顔の須藤は、女にしてはやや長身な 自分の表情がどれだけ他人を引きつけているか気付けていない。 大きめのカーデの上からも分かるすんなりした手で俺の横の吊り革を掴み、停車駅が近 いのでゆっくり流れる景色よりも、窓に映る自分の浮かない顔を眺めているようだ。もっ たいない。 自分が紛れもなく女性として、それも思わず見とれてしまうような、彼氏面の俺がねめ つけられるような視線を受けるほどの魅力的な美少女として見られていると知れば、きっ と喜んで…スカートの中のペニスを疼かせるだろう。 そう思って横を見ると、定期入れだけカーデのポケットに入れて来させた須藤の片手が 所在なげに自分の袖をいじっていたのに気付く。先週の日曜はそれどころじゃない格好だ ったから気にしてなかったみたいだけど、手持ちぶさたみたいだ。 奴とは別の意味で他人の視線を楽しんでいたせいで、俺としたことがうっかりしていた! 到着駅の改札を出たところで、俺は奴の片腕を掴んだ。 一瞬抵抗しかけたが、奴の身体は素直に俺のそばに引き寄せられる。 「……何?」 「手、寒いだろ?」 腕を掴んだ力を緩めて笑いかけると、不承不承といった風に腕を絡めてきた。まったく もって自然なカップルの形なのだが、嫌々従うのとそれを楽しむという感情の相違を現す かのように、ひどくいびつな体勢になる。強張る奴の身体がなるたけ俺に触れないように しているからだ。 「ユカ」 通行人に聞かれても問題ない声色で、しかし相手の顔を見ずに呼びかけると、少しため らってから奴の身体が俺の腕に押し当てられた。 連れだって歩く仲の良い男女のように、俺が顔を近付けてニッコリしていると、数人が こちらを凝視するのが分かった。 整った顔で姿勢良く佇む、いかにもどこぞの令嬢然とした奴と、軽薄な笑みを浮かべる アタマが下半身に直結してそうな俺ではどう考えてもおかしな取り合わせだ。悪い友達に そそのかされでもしなければ、俺だってこんな女とは付き合えないはずだって分かってる。 しかし実際こうして誰もが羨む美少女を連れているのも、お上品な顔をしたこいつがと んでもない変態野郎だと知っているのも、他ならぬ俺なのだ。 ちょっとやそっとじゃ味わえないような優越感に浸りながら、俺は話しかける。 「こうするとさぁ…つくづく胸ちっちゃいな~、ユカちゃんは」 「!ぁ………っ…」 「あってたまるか馬鹿野郎!」とでも言おうとしたのか、一瞬その目に険しさが戻った のだが、往来であることに奴の理性が働いたらしい。 くっきりとした眉を八時二十分にして、押し殺した声で須藤は抗議した。 「…そんな事……言わないで……っ」 はた目には恥ずかしがってるように見えるが、悔しいのを知っている俺は奴の真珠のよ うな歯がグロスを塗った唇に食い込む前に口を開いた。 「こないだは下着見たから、今日は何か可愛い服探そうなっ?」 「……」 俺の腕を掴んだ手に力が入るが、奴の救難信号なんて誰も気付かない。 二種類の対照的な足取りではあったが、目的のショッピングモールには無事たどり着けた。 яяя それこそ塾でもあるのか、それとも学校帰りに寄って帰ってしまったのか、繁華街の駅 ビル近くという立地にもかかわらず、見知った顔はとりあえずないようだ。 この好機を逃す手はないので予告通り、当然レディースのカジュアルショップに入った。 カジュアルと言っても、中坊が好みそうなのからいわゆるお姉系まで揃っているから、 清純派なこいつの見てくれに合いそうなモノはいくらでもあるだろう。 店の半ばまで入ったところで、カーディガンに包まれたそれから腕を抜く。 「んじゃ分かれよっか。俺向こう見てくるわ」 「…え?ちょ、ちょっと待っ……」 店に入ってからはさらに緊張気味だった奴は、慌てて俺の袖をつまんだ。さっきまで嫌 々組んでたくせに。 「お前すぐ迷子になるんだから、俺がまた来るまでこっち見てろ、なっ?」 表向きは世話焼きな彼氏の顔をして命令する。賢い頭は俺の意図を理解したのか、入口 近くのワゴンに向かう俺を今度は引き止めなかった。 ハンガーにかけられたアンサンブルだの何だのを見るふりをして、俺に連れられて来た 棚の前に立ち尽くす須藤をガン見する。気分はストーカーだが、俺以上に目標のブルマの 中が犯罪だ。 落ち着かなげにキョロキョロしてはいたが、自分が挙動不審なことに気付いたのか棚の 前に向き直る。先週俺に見つかることなく下着を買えたならば、こうした店に行くことも 夢見ていたのだろうか? 手近の段にあった、モスグリーンのブラウスを奴の手がそろりと掴む。何気なく品定め している風を装っているが、そんな目で睨みつけてはスーパーのタイムセールみたいだ。 腹がよじれそうなのを堪えながら俺がワゴンの服を漁っていると、奴の後ろに店員が来 た。 「それ、今シーズンの人気商品なんですよ」 「っ!?……」 「あ、ごめんなさいお客様」 ギクリと奴が細い肩を震わせたのは、急に声をかけられたせいだけではないと思うのだ が、店員がそんなこと知っているわけがない。 「ぃ、いえ…」 引きつり笑いを浮かべる奴に、ニッコリと営業用とは思えない笑顔を向ける店員。 150あるだろうか?奴と並ぶと余計小さく見える、えらく可愛らしい二十歳前後の女だ った。フリルの付いたブラウスに、小花模様のシザーバッグを下げたジーパン姿が、今の 須藤とは別の種類の人形みたい。 あと二歳若いか俺が年食ってれば声かけるのになあと思っていると、うろたえる奴に気 付かないのか店員はにこやかにセールストークを続ける。 「これ、このまま着ても良いんですけど、襟にもボタンついてるから…ほら、上まで留め ても可愛くなるんですよ?お客様だったら、こちらのピンクもお似合いかと」 須藤が取ったのと色違いを手に取り、小首を傾げる店員。学校に居る時は大量の女子に 囲まれて涼しい顔してるくせに、今は小柄な女性店員一人に動揺しまくりの奴の様子に、 俺は他の客に覚られないよう笑いを堪えるのに必死だ。 「あ!でもそのグリーンなら、あちらにあるショートパンツと合わせても良いですよね。 お客様スレンダーだから、きっとお似合いですよ!」 無邪気に褒めつつちゃっかりと勧めるあたり、あの姉ちゃん油断ならないな。 「…あ、ありがとうございます………あ!」 逃げ場を求め視線を泳がせた須藤が、俺を見つけたようだ。 「す、すみません!ひ…人、待たせちゃってるので!」 大慌てで、それでも手にした服は丁寧に畳んで返してから、奴はセーラー服のスカート を翻して俺のそばに駆け寄ってきた。 「……待ってろって言わなかった?」 「っ…み……見てたなら来てくれたって良いじゃないか…っ!」 両手をギュッと握りしめて、小さな声で俺を非難する。 「ふぅん。ユカちゃんは一人でお洋服も見られないんだ?」 別のワゴンに移動しながら意地悪く尋ねると、俺の後を追いつつも悔しそうに頬を赤ら める須藤。 「できるなら、俺にくっついてないで見ておいで?」 怒ってどっか行くと思ったら、俺の上着の裾を掴んで俯く。そんなにあのおねーちゃん にビビっちゃったんですか? 「………て……ぃ…」 「えぇ?聞こえないんだけど」 わざとらしく大声で聞き返すと、俺の服を掴む手に力がこもった。 「ぃ…っ……いっしょに、見て…くださ…い」 今までに服屋で、こんな可愛いおねだりをされたことがあっただろうか。中坊臭いガキ が変なモノを見る目で、にやつく俺を見てきた。うっぜえ。こっちのがお前よりよっぽど 良いケツしてんだよバーカ! 「…こんなのは、どう?」 ワゴンから一着取り出して奴に見せる。 えんじ色のワンピース…といっても、今時の重ね着前提なノースリーブだが、毛の混紡 なのか見た目よりずっと柔らかい。 胸の前に共布のリボンが付いてて、高い位置で切り替えがあるのでちょっと幼い印象に なる。まあぶっちゃけ半端に胸ある子が着るとマタニティになりそうなAラインワンピ。 「かぶるだけだから、これなら一人でも着れるんじゃね?」 顔を真っ赤にしてそっぽを向いてしまった奴の肩に勝手に合わせていると、店前のマネ キンの服を直していた兄ちゃん店員が俺たちに気付き「お似合いですよ」とほほ笑みかけ てきた。接客というか、売り込みに気合い入ってんな、この店。 「あ、やっぱそう思います~?」 何も言えず下を向いてしまう奴に代わって応えてやる。 「ええ。中に鏡もございますし、それに合わせるものもご一緒に、どうぞお試しください」 こーゆー店行く度に思うんだが、服にしてもアクセにしても、なんで連れの方に熱心に 勧めるんだ? まあ今まで連れ回されてきた買い物と違って、今日は俺の方がノリノリだから良いんだ けど。 店の奥へ行く店員の背を見送って、ワンピを肩で合わせられたまま俯く須藤の耳にささ やきかける。 「似合うってさ」 「…聞こえてた」 ムッとしたように言い返してきた。可愛くない通り越して可愛いぞ、いじめたいくらい。 「ちょっとは嬉しそうな顔しろよ」 「誰が……っ」 キッと顔を上げ俺を睨みかけるが、周りの客に気付きまた俯いてしまった。 「そっか、自分で合わせてないモノをどうこう言われても困るよなぁ。んじゃあ着てみよ っか!」 「……え?何を?」 「何って、コレを」 須藤の肩から離したワンピを示し、俺は続ける。 「店員さんも言ってくれたし、せっかくだからコレん中に着るのも一緒に試着しようか」 「しちゃ……!」 前回入った試着室でのアレコレを思い出したのか、メイクしてもなお白い面が赤くなっ たり青くなったりした。 「いや、そんな…わざわざ時間取らせるから悪い!申し訳ない!」 それまでの寡黙ぶりが嘘だったかのように、両手と首をぶんぶん振って固辞する。先週 の二の舞になるまいとしてか、元凶の俺を気遣うほどの必死ぶりだ。だからあからさます ぎて嘘なのが丸分かりだって。 「だってお前の大事な金使うんだから、お前が気に入ったのじゃないと、それこそ悪いじ ゃん」 「き…気に入った!すごく可愛いコレ!これ欲しい!」 頬を赤らめて俺が手にするワンピを指差す。 「…色はこれでいいの?赤好き?」 「好きです!大好き!これが良いです!」 大人しそうな顔したモデル級の美少女が、突然大好きだのなんだの連呼しだしたのに、 そばで服を眺めていた女が驚いたようにこちらを見てきた。 「…そうなんだ、これ欲しいんだ?」 「うん!とっても!……ぁ」 苦笑する俺に気付き、我に返った須藤の顔が固まる。 「じゃあなおさら自分で確認しようねえ~!」 激しく自責の念にかられる優等生の手を引いて、俺は店の奥へと向かった。 「すんませーん、これに合うの欲しいんですけど」 ワンピを上げてさっきのお姉さんに声をかけると、須藤に向けたのと同じ笑みを浮かべ てカットソーの棚を指してくれた。 「ご試着でしたらお預かりしますよ」 お言葉に甘えハンガーごとワンピを預け、中に合わせる物を物色する。 「あの、むら……慎吾、くん」 嫌がる割に学習能力の高い頭は、俺の発言をよく覚えているようだ。 「んー?」 「その…やっぱり、試着は要らないって。ほら、化粧しちゃったから汚したら悪いし」 「フェイスカバーございますから、どうぞお試しくださいね!」 斜め後ろからかかった邪気のないセリフに、角度的に俺にだけ見える顔がげんなりする。 「これなんかどうよ?」 「……はい…」 オフホワイトとクリームの中間みたいな色のハイネックを渡すと、今度は素直に受け取 った。 俺に背中を押され、小柄なお姉さんから試着室に連行される須藤。三つあるうち一つだ けが使用中だった。 「こん中までは無理だから、ちゃんと一人で着替えろよ」 先週行った下着屋の試着室とは違って、カーテン隔てて即売り場だから変なことはでき ない。第一膝から下が丸見えの長さのカーテンでは、いかに器用な俺でも難しい。 「ぁ…当たり前…で、しょ……」 店員の目を気にして、女の子みたいに返してきた。 「じゃあ着たら教えろよー」 無責任に手を振る俺を恨みがましく見つめる須藤の姿が、カーテンで隠される。試着室 の前で脱いだ、女にしてはやや大きいスニーカーを揃えて、店員が話しかけてきた。 「モデルさんみたいですねぇ」 「そうですかあ?…嬉しいっす」 胸ないけどチンコはでかいんですよ…なんて、言うわけがない。 「何か必要があればお申しつけください」とペコリと頭を下げて店員が離れる。近くの 棚のマフラーだの帽子だのを眺めつつ、カーテンの裾から覗くほっそりした足からスカー トが落ちるのを見て、あー今ブルマ姿なんだろうなあ、勃ってんのかななんて想像してた ら、わりかし早くにカーテンが細く開いた。 「き…きた……よ…」 顔と片腕だけ出してぼそぼそと申告する須藤を、隣の試着室から出てきた客がほほ笑ま しい顔をして見ている。 「ちゃんと見せろよ」 「…はずかしい……」 本人にしてみれば切実なのだろうが、子供じみたセリフに思わず噴き出してしまった。 「なにそれ、わかったよ」 身を引く奴の代わりに、開けられたカーテンの隙間に半身突っ込んでやる。先週よりず っと狭い空間で、着せ替え人形よろしく真新しい服に身を包んだ美少女が立ち尽くしてい た。 俺の見立て通り、着る体型を選ぶストンとしたシルエットのワンピを、華奢な身体は可 愛らしく着こなしている。腿の半ばよりちょっと短い裾からは形の良い足がスラリと伸び て、膝下ハイソックスだけなのに下品な感じはしなかった。 中に着たハイネックも、肌やワンピになじむ柔らかな色合いで、手にした時は気付かな かったが袖の肩に近いあたりにパフスリーブのようなギャザーが寄せてある。華美なデザ インではないが落ち着いた可憐さと、ほっそりした二の腕を十二分に演出していた。 「良いじゃん、似合ってる」 言って手を伸ばすと、須藤が逃れようと後ずさる。狭い試着室はそれを許さなかったが。 「…っ………」 切り替えのある胸を押さえると、元から下部にパッドが入っているにもかかわらずカッ プの余ったブラの感触。服の上から肌との隙間に指を突っ込めそうだ。 ない乳をまさぐって、そのまま下ろした手でひき締まった腹を撫でる。くすぐったさに 息を漏らすが、すぐにびくりと身を強張らせた。 裾でふんわりとドレープを描くワンピの上から、足の付け根あたりをぐりぐりと押さえ つけると、顔や服にそぐわない感触がある。 エログッズにあっただけあって本来の用途のものよりぴったりめのブルマの中で、奴の ペニスはちゃっかり元気になっていた。 「…喜んでる?」 「……やめて…っ…」 逃げ場がないことを思い知ったのか、その場に立ち尽くしたまま小さく声を上げる。ワ ンピやブルマ、中に穿いたピンクのショーツの下から、奴のペニスは健気に俺の手のひら を押し返してきた。 あまり顔突っ込んだままグダグダしてても怪しまれるので、お望みどおりスカートを放 してやる。カーテンが短いのでワンピの下をさらして座り込むわけにもいかず、ふらふら と壁に寄りかかる奴に、俺は聞かれても良い声で尋ねた。 「じゃあ、それ二つ買ってこっか?」 恥ずかしさに長い睫毛を伏せて、須藤はうなずいた。 「うん……」 「あーでもこのワンピにそのハイソは合わないから、後で靴下と…あ、靴も見に行こうな!」 自分のあやまちに気付いたのか、「や、やっぱり別のも見たい」と言いかけるがもう遅 い。 「じゃあ早く着替えろよ。すいません、これくださーい!」 カーテンを勢い良く閉めながら、俺は奴の逃げ道をふさいだ。 яяя 他の店でも同じように「人見知りの彼女と世話焼きの彼氏」を演じつつ演じさせ、黒ニ ーソとエナメルっぽいビニールの赤いベルトパンプスを買ったころには、俺も奴もいい加 減足が疲れていた。 「俺、ちょっと便所」 モール内の化粧室の前でそう言うと、気を利かせたのか俺と接触しない理由が欲しかっ たからなのか、さっと両手を差し出してきた。 「はい」 「中に更衣室あるはずだから、それに着替えて、袋まとめろよ?」 「はい……え?」 奴と腕を組んでない方の手に提げていた、服屋のと残りを買った雑貨屋の紙袋を素直に 受け取りながらうなずきかけ、ギョッとして俺の顔を見る。 「え…その、全部?く…靴も?」 「合わなかったら交換できるだろ?」 足が25センチの女なんてざらにいるので、Lサイズで安可愛い靴ならいくらでもある。 「空いてるみたいだから、今のうちに行っとけよ?」 「あの、えっと……どっちで?」 「どっちも何も、更衣室女子トイレにしかないし」 「………ひ…人が居るから…」 空いてるとはいえ、他の女性客もいる中で単身着替えたり、用を足すのは奴的に抵抗が あるのだろう。カラオケボックスでも女子トイレに行かせたが、あの時は無人だったし、 第一外に俺が居た。 「そんなに俺と離れるのが寂しいならアレだけど、そのカッコで男子トイレなんかに入ら れたら、きっと痴女扱いだろうなあ~…あぁ、痴女を装った痴漢だっけ、ユカちゃんは?」 「っ……ぇ…駅じゃ、ダメ…ですか?」 「ちょっと休んでから、もう少しブラつく予定だから、だぁめ」 俺の家を出てからしばらく経つから、嫌でも女だけの列に並ぶことになるだろう細い肩 を掴み顔を寄せる。 「…着替える時もトイレん中でも、オナニー禁止な?」 耳元でささやくと弾かれたようにこちらを睨みつけた。そんな過剰反応されちゃうと、 余計怪しいじゃないか。 「っ……!するわけない、だろ…っ!」 「どうだかね」 カーッと赤くなった目元を隠すようにして、奴は先程までの躊躇が嘘のように女子トイ レにズカズカ入っていった。すれ違った客がおそらくむくれてるのであろう美少女の顔に 首を傾げて、ニヤニヤしながら手を振る俺をみて「痴話喧嘩かよ」と興味を失う。 痴話どころか、内容バレたら二人ともおしまいなんですけどね。 яяя 人それぞれ規範意識って違うと思うが、異性だけが許される空間に自分を偽って入り込 むというのは、そういう趣味の変質者でもない限りなかなかハードルが高いと思う。 たとえそれが、外のプレートの色の違いだったり小用便器の有無の差であるだけだとし ても、普段至極真っ当に生きている奴なら耐えがたい苦痛になるだろう。 化粧室の前のベンチに座りそんな事を考えてると、入る前より浮かない表情で真新しい 服に身を包んだ須藤が出てきて俺の前へと歩み寄った。 えんじ色のワンピと白いハイネックが似合っているのはすでに確認していたが、タグを 取り去って明るい中で見ると「着せられてる」感がなくなり、あつらえたかのように均整 のとれた身体になじんでいる。幼いラインの服が、華やかな面と姿勢の良さとで年相応の 色気を出していた。 甲に細いベルトの付いた赤いパンプスの下には、長い足をこれでもかとにアピールする ような黒のニーソックス。ゴムの部分が締まりの良い腿にほんの少し食い込んでいるのと、 ワンピの裾との間に覗く白い肌が悩ましい。いわゆる絶対領域ってやつ? 「…ぉ……おまたせ…」 俺と並んで連れを待っていた男数人が一様に奴を凝視する。 (どうでもいいが、同じようなカッコしてて野郎より数も多いはずなのに、どうして女の トイレって無駄に長いんだろう?) そりゃあ、「目がおっきくてぇ~、さくらんぼみたいな唇でぇ~、白くてすべすべな肌 でぇ~」といった勝手な理想を具現化したような美少女が、画面越しでなく生身の状態で しゃべって動いているのだ。この場に居もしない彼女の目なんて気にしていられないだろ う。 胸が大きくてどこもかしこも華奢だなんて、一般人にはそうそうありえない。その点今 のこいつは、胸がない以上に「男が好む女の子」としての魅力を存分に発揮しているのだ。 羨望と嫉妬の視線を気分良く浴びつつ俺は立ち上がり、恥ずかしそうに俯く奴の顔を覗 き込む。 「似合ってんじゃん…可愛い」 頬を赤らめて俺の視線から逃れそうとした奴の目が、自分自身に見とれる男とかち合っ たのか慌ててまた下を向いた。 「か……かわいいとか言わないで…」 「どうして?可愛いから可愛いって言ったのに。ユカは『可愛い』って言われて嬉しくな い?」 ウザいほどに熱っぽく連呼し、サラサラの黒髪を梳きながら俺は続ける。 「せっかくだから結ぼっか?座れよ」 さっきまで俺が座っていたベンチに並んで腰を下ろし、紙袋を持ったままの奴に横を向 かせた。須藤が顔を向けた方の男が居ずまいを正しつつ、ちらちらとこちらを気にしてく る。もっとやってくれ、こいつも服の中すんごい事になるから。 手触りの良い髪の毛を手櫛で梳き、時折ほっそりしたうなじやなめらかな耳の裏とかに 指を滑らせると、懸命抑えつつもふるりと肩を震わせる。 「っ!…ふ……やだ…っ…」 「なんだよ、お前本当くすぐったがりなのな」 乳繰り合ってるようにしか見えない俺たちを、化粧室から出てきた女が須藤に釘付けに なっていた彼氏を引きずりながら、軽蔑するような顔をしてきた。悔しかったらこいつく らいになってみろよ。 セミロングの髪を片一方でまとめ、俺の部屋に置いてかれた処分品の一つであるピンク のシュシュで括る。 立ち上がって前から奴の顔を確認すると、狙い通り耳の下辺りでホワホワしたレースが 黒髪を彩っていた。選んだわけではないが、服にも似合っている。 「はい、できあがり」 「ぁ……ありがと、う…」 顔を真っ赤にして下を向く様子は、初デートで彼氏にプレゼントをもらった少女のよう だ。シュシュをリサイクルしたことをちょっぴり後悔。 「何か食べよっか」と言って、俺は紙袋を掴んだ奴の手を引っ張った。 яяя 建物内でもオープンカフェって言葉は使えるだろうか?開けたスペースに小さなテーブ ルと椅子をごちゃごちゃと置いてある、セルフサービスの喫茶店。 そのうちの一つに向かい合わせに座るという、ドラマか何かで見るようなシチュエーシ ョンで俺が買ってきたのは、やっぱりお約束な氷菓子だった。 「ほれ」 コーンに乗ったジェラートに、ぱっちりした瞳が一瞬見入ったのを見逃さなかった。 「何?食うの初めて?」 「はっ…初めてなんかじゃ、ない………けど」 ムッとしたように言いかけるが、なぜだか口ごもってしまう。 「けど?」 「その……そういうのに乗っかってるのは、食べたことない…」 マジかよ。あとそれって「初めて」だと思います。 いろんな意味で思わず噴き出しそうになるが、うち震えながら机に置いた白い手を握り しめるのを見てなんとか堪える。お口が震えちゃいます先生! 「…変な顔してないで笑えばいいだろ」 「笑うわけないだろぉ~?さあ、初ジェラート召し上がれ!」 「さ、皿に乗ったのなら食べた事あるから!」 「ほら溶けちゃうから、初コーン食べな?」 むきになる奴をせっつくと、慌ててコーンを受け取った。そんなすぐ溶けるわけないだ ろ。ジェラートから抜いたスプーンを舐めつつ奴の反応をニヤニヤ観察する。 おおかたカップアイスのが好きだからそればかり選んでたとか、お利口さんだから外で 無駄遣いしないでいるうちに今に至ったクチだろう。ところが奴的には俺に遅れをとった 事が許せないのか、悔しげに憎らしげに、でも慎重に支えるジェラートを睨みつけている。 三百円でこんな楽しめるとは、なんてお買い得なんだ! 「……食べないの?」 「スプーン返せよ」 当然のように差し出された須藤の手のひらに、何も持ってない手を乗せるとイライラし たように払いのけられた。あまりのつれなさに傷ついちゃう。 「こっちは俺が使うから、直接食べろよ」 言って、一口掬って口に運ぶ。舌にのせた途端溶ける氷の粒と、性的な意味ではない濃 厚ミルクが乾いた喉を滑り落ちていった。 「あーっ、うまいなあ!すぐ食べないと溶けちゃうなあ!」 わざとらしくウットリしてやると、あきらめたように口を付けようとする。ぱくりと上 から食らいつく気だ。 「ちょっとタンマ!」 「…今度はなんだよ」 「そのまま食ったらリップ剥げるだろ、ちゃんと舐めて食べなさい」 「……いちいちうるさい」 「な・め・ろ」 手の中のジェラートと俺を交互に見て、わざとらしくため息をついてから須藤は言われ たとおりに食べ始めた。 光沢のあるぷりんとした唇から覗く赤い舌が、白い半溶けクリームを掬いかすかな音を たてて嚥下する。 なんてことない、ごく普通に自分もしていることなのだが、これだけの美少女に目の前 でやられると、中身があの優等生と分かっていても凝視してしまう。 ペロン。ちゅるん。ゴクン。 時々バランスをとるように、溶けかけた反対側を下から舐め上げる。首を少し傾けて、 溶けたのが手に垂れないようにレロリと掬う。 俺と同じく喉が渇いていたのか疲れも手伝ってか、しばらく黙々と食べていた須藤だっ たが、まだ三分の一もなくならないうちにペースが落ち、俺に差し出してしまった。 「…食べないの?」 「……この状況で食欲湧くほど無神経じゃない」 せっかく可愛い格好をさせてやったというのに、何なんだこの嫌われようは。 コーンを受け取り、スプーンを突き刺すと恨みがましい目でそれを見る。美味しかった んだ。 ちょっと考えて、一口掬う。目の高さに上げたスプーンをそのまま前に差し出し、 「はい、あーん」 「……え?あ、あっ!…」 こぼれそうになるジェラートに慌ててスプーンを咥えたところで、笑いを堪える俺に優 等生が気付く。だからもう遅いって。 少しの沈黙の後、チュッと小さな音をたてて奴の口からスプーンを抜いた。 「美味しかった?」 「…………」 子供のような真似をしてしまったことに自己嫌悪しつつも、同じようにまたスプーンを 口の前に差し出されると律義に咥えてしまう。そのまま軽くスプーンを下げると、ふるり と艶やかな下唇が柄を押し返してきた。 口に含んだ分をしっかり飲み込んでから、恥ずかしそうに俺を睨みつける。 「た…食べろよ、おま……慎吾君、も」 「残ったので良いや。ほれ、あーん」 「もう要らな…あ、あー…」 今時小学生でもやらないようなデートごっこを、それもこんな美少女が俺みたいなのと やっていることに周りの席の、特に男が注目している。 ヤケになったように機械的に口を開けてスプーンを舐める相手に、少し意地悪をしたく なった。 同じようにスプーンを運ぶが、さっきまでよりちょっと手前で止める。当然奴には届か ないのだが、ルーチンワークで口を開けかけた奴は慌ててそれを追った。 「あ…あ、こぼれる…っ!」 なんかきわどい発言と共に、腰を浮かせる。椅子とスカートの間から覗いたのだろう腿 の裏側に、奴の後方に居た男が大注目。 またちょっと手前に引くと、テーブルに手をついて身を乗り出してきた。 「…あ…ちょっと……あ」 わずかに舌を覗かせて、赤い唇がジェラートを追う。 ぷよんぷよんしたそこに、ジェラートを乗せたままのスプーンを急に押し当てた。 「ひゃっ!………?」 思わぬ冷たさに小さく声をあげた奴が睨んでくるが、意にも介さずニヤつく俺に怪訝な 顔をし、俺の視線の先である背後をうかがった。そして、 「…っ!……」 元通り椅子に座ってしまった須藤に、ペーパーナプキンを渡しつつ白々しく尋ねる。 「あれ?もう良いの?」 「要らない!」 口を拭きながら拗ねたように横を向いてしまったが、その先でずっと前からこいつの挙 動に夢中になってた男の一人に気付いたのか、困ったようにテーブルの上に視線を落とし た。それでもなお、恥ずかしげに赤くなった奴の頬や耳を凝視しつつ、こんな子を怒らせ るなんてと羨望混じりの視線を俺にぶつけてくる野郎は一人二人ではない。 彼らが大注目してる美少女が、こんな格好して大興奮でチンコおっ勃ててる優等生なん だと知っているのが俺だけという優越感と、その瞳を羞恥に潤ませてしまっているのが他 ならぬ俺だという事実に腹の底が熱くなる。 しかし俺は素知らぬ顔をして、目の前の奴にはさせなかった食べ方で、溶けかけのジェ ラートを平らげた。がっついたから、口の中がヒューヒューする。 「ごっそさん」 レジそばの時計を見ると、けっこう良い時間。先週と同じく、思わぬ反応を見せてくれ ちゃうから、予定よりも時間を食ってしまった。 おおむね清らかな「おんなのこごっこ」の首尾は、初めてにしては上々なのではないだろうか? яяя ショッピングモールでいろんな意味でいくつも初体験をし、立ち寄ったゲーセンではラ イフル構えて無防備になったところで俺にスカートを捲り上げられ、二本ラインの紺ブル マというマニアックさで野郎どもの注目を浴びた。 さらに帰りの混んでた電車での「おっと失礼」的ななんちゃって痴漢プレイを経て俺の 家に戻った須藤は、履き慣れない靴を脱ぐなり廊下にへたり込んでしまった。 「あらら、疲れちゃった?」 「…っ当たり前だ!あんなとこで…っ」 思い出したのか目の端をかあっと赤く染めて黙り込んでしまう。 俺はといえば、「あんなとこ」で思い当たる場所がいくつもあるので、いまいち親身に なれそうにない。 上着やニット帽を脱ぎつつ、寝てしまった髪をわしゃわしゃとかき上げながら声をかけ る。 「やー、でもあそこのモサ男たちも眼福だったでしょ。体操着萌え~ってやつ?」 無責任なセリフに返事もしたくないのか、先週も使った洗面所で奴は勝手に手を洗い始 めた。もう出ないからか、薄化粧だから気にしないのか、手酌でうがいまでする。 俺が手を拭くのを待ってから、須藤は台所を指した。 「…水飲みたい。コップ貸してくれ」 お行儀が良いのか、憎い相手の冷蔵庫や棚にも手を出さない。勝手にやれば良いのに。 「ミネラルウォーターならミニボトルあるけど」 中を開けて呼びかけると、奴は首を横に振った。 「コップだけで良い、自分で汲む」 「そんな遠慮しないで、ナントカ山の天然水お酌してやるよ」 「お前の施しより、水道水の残留塩素の方がよっぽど信用できる!」 喉乾いてるくせに何なの、その知的な攻撃は。 デレてくれない美少女(男)にグラスを渡すと、本当に自分で蛇口から水を注いだ。ジェ ラートを少し食べただけだからか、細い顎を上向けてクピクピと一杯分飲む。 「人心地ついた?」 「……ごちそうさまでした」 差し出した俺の手に空のグラスを渡し、不本意そうに言う。 先週と同じく、俺の部屋に入って何もせずに帰してもらえるわけがないと理解している ので、喉を潤してもそのおきれいな顔が晴れることはない。 それでも、俺の部屋に入るなりワンピの裾をめくり上げられるとは思わなかったようだ。 「!やっ…やだ……」 「見えても良いように穿いたんだろ?」 抵抗する須藤のワンピを捲り上げたまま、片手を尻に滑らせる。ゲーセンでは据え付け 型のコントローラーである銃を構えて腰を突き出したところにイタズラしてやったのだが 、その可愛らしい悲鳴のおかげでブルマ姿を多くの客に見てもらえた。 「せっかく良いスコアだったのに、もったいなかったなあ」 「…っよく言うよ……」 さんざん尻を撫で回してから、憎まれ口をたたく奴の下腹を押さえた。 「ぁ……っ…く…」 「電車乗ってた時も勃ってたよな」 変態、と耳元に口を寄せてささやくと、ビクンと身を震わせ目を閉じる。 「な、なんであんなとこで……っ」 ワンピースの下から手を突っ込んで、ブルマ越しにペニスをいじった事だろうか。それ とも、もう片方の手でしつこく尻たぶを揉みまくった事だろうか。とにかく、いまだ熱が 引かないほどに奴が感じまくっていたのは確かである。 「…い……ゃっ…!」 布を押し上げてくるモノを手のひらでグリグリと押さえつけながら、閉めたドアに奴の 背を押しつける。 「お前の隣に立ってた兄ちゃん居たじゃん」 俺が混雑に乗じてぎゅうぎゅうと押し込んだこいつに、身体がぶつかる度にキョドって いた学生風の男。俺のせいとも言えず申し訳なさそうに謝る奴の顔を、一目惚れでもした かのように凝視していた。 「あいつ絶対お前のこと女だと思って、今頃オナってんじゃね?」 気を利かせてもう一度ぶつからせてやると、ないはずの胸の感触にひどく動揺していた 男の顔を思い出し低く笑う。 「やだ……やめて…っ」 「お前のこと、すっげーガン見してたから、もしかしたらこれも見えちゃったかもなあ」 「…ぁ……んんっ…!」 ブルマ越しに無理やり竿を掴み上げようとすると、奴の膝がガクガクと震えた。その場 で座らせながら、ブルマの縁にそって足の付け根を指先でなぞる。 「ひぅ…っ……」 膝を折って座ったから、ニーソを穿いた腿が適度にむちっとしている。昼の分を取り返 すように撫でさすると逃げるように身動ぎするので、ニーソを膝までずり下ろして直に触 ってやった。 「…どうして欲しい?」 すべすべした太腿の感触を楽しみつつ尋ねると、両側に下ろした手をギュッと握りしめ た。 「っ……もう、好きにしろよ…っ」 嬉しい事を言ってくれるじゃないの。 「膝立てて」 足から手を離し促すと、よろよろしながらも腰を浮かせた。逆らって余計恥ずかしい目 にあいたくないのだろうが、素直に受け入れても俺の要求がエスカレートするだけだ。 体育座りのように膝を合わせようとしたので、その間にすかさず割り込む。 「足開け」 短く告げると屈辱に黒い瞳を潤ませつつ、それでも奴は従った。 優等生が女装してM字開脚。中には紺ブルマというサービスっぷりに涙が出てきそうだ、 笑いの。 下半身を突き出すような態勢になると、ぴったりめとはいえ股間の盛り上がりはさすが に隠せない。 しかし俺はブルマ越しに軽く撫でただけで、次の命令を下す。 「服、上げろ」 ワンピの裾を掴ませると、先程俺がしてやったように腰までめくり上げる。これもこれ で傑作なのだが、今はココが主役ではない。 「中の白いのも一緒に、肩まで捲れ」 「っ!……」 一瞬目を見開くが、俺が命令の上塗りをしない以上従うしかない。なんたって、 「好きにしろっつったのはお前だろ?」 優秀な須藤君があんな軽率な発言するなんて、昼間の金の件といい、よっぽど俺と相性 が悪いらしい。 屈辱にうち震えながら、それでも果敢に俺を睨み上げてきた。 「さ…最低、だ……!」 全身で目一杯嫌悪を表しつつも、しかしその張本人に良いようにされて勃起している。 「カラダは正直」なんて、よく言ったものだ。 「はいはい、早くしてねぇ~」 開いた奴の足の間に座り、身を乗り出してニッと笑いかける。至近距離のそれに応える ことなく、須藤は俺から顔を隠すように勢い良く服を捲り上げた。 えんじ色のワンピと、中の白いハイネックの裾が、着ている本人の手で裏っ返される。 ほんのり上気した白い肌が、ブルマとピンクのブラだけを残して俺の前にさらされた。 「…やーらしーい、ユカちゃん」 服を持ち上げた手で顔を覆っているが、奴は認めないだろうがどこを触られるのか期待 しているのが丸分かりだ。ペニスに至っては、窮屈な布を早く脱がしてくれと言わんばか りに健気に起立し続けている。 女子用体操着にあるまじき隆起に、紺のブルマがぱつんぱつんになっていて、とっても 卑猥で良い眺め。 「ひぅ……んんっ!」 片足の裾から股間に指を差し入れると、黒ニーソを半脱ぎにされた腿がヒクリと震える。 奴の腕と服の奥からくぐもった悲鳴を聞きながら、気分良くブルマの股部だけを持ち上 げた。 「あれれ~?パンティーの色違くない?こんな色だったっけ?」 わざとらしく声をあげるのに何も言わないが、手に触れる奴の内腿が緊張に強張る。 何度も絶頂寸前まで刺激されては射精を許されなかったので、我慢汁でブルマの下から 覗く薄ピンクのショーツはすっかり濡れそぼり、その色を深くしていた。 「どうしてこうなったのかなぁ?」 「答えろよ」と軽くショーツを引っ張ると、中でペニスを刺激されるのか、あらわにな った腹の薄い筋肉がヒクヒクした。 「やだ…ぁ……」 くぐもった声には、早くも泣きが入っている。顔が見えない分、ちょっぴり正直だ。 奴にふさわしい模範回答ではなかったが、俺は寛大なので、お手本を示してやる。 「ユカちゃん、濡れちゃったんですか?」 「……ぬ………ぬれちゃ、い…ました……っ…」 「なんで濡れちゃったのかなあ?」 また黙ってしまう。ブルマの裾をずらし紺とピンクと白い肌のトリコロールを作りなが ら、優しく俺は続けてやった。 「ユカちゃんエッチだから、可愛いお洋服着てビンビンに感じちゃったのかなぁ~?」 さっきより少し躊躇したが、ショーツと肌の間に指をかけると、おずおずと恥ずかしい セリフを発する。 「ぉ…およ……く、きて………っか、感じちゃい、ました…」 ここらで及第点にしといてやるか。 「そう。じゃあ出してあげないとね」 言って、ブルマとショーツを股間に向けぐいっと引っ張る。大きく開いた片側の裾から ポロンと勃起ペニスが飛び出し、睾丸も片方顔を出した。 「っ……ゃ…」 ノーパンより恥ずかしいかもしれない、ブルマからハミパンならぬハミチン姿を披露し てくれた須藤君に敬意を表して、俺はケツのポケットから携帯を出して構える。 「顔、見せな」 先程より冷たく命令すると、怯えたように服を掴んだ両手を胸までそろりと下げた。そ して、 「……っ!?」 シャラーン。 すっかりおなじみのシャッター音に、半泣きだった奴の華やかな面が絶望の一色に染ま る。 「あー、いい感じだよ。ほら」 見せる画面にはカップの余ったピンクのブラを着けた胸と、ピンクのショーツが覗く紺 ブルマの裾から横チンさらした、可憐な少女のM字開脚という素晴らしい画(え)があった。 「っ!……やだ…っやだ……なんで…そんな……っ…」 愛らしく演出された頬を、ぱっちりとした目から溢れる涙が伝う。服を掴んだ両手に力 がこもり、真新しいワンピの裾に細かくしわを作った。 「『好きにしろ』って言ったの、誰だったっけ?」 この上なく無邪気に尋ねて奴の頭を撫でる。涙が汚した頬を袖で拭ってやってから、小 刻みに震える手を包み込んだ。 「えらいねぇ、しっかり上げてたねぇ」 強張る指を一本ずつ緩めてやり優しく握ってやると、小さくしゃくり上げたが何も言わ ない。 支えを失って滑り落ちかけた服が露出したペニスに触れないよう持ち上げながら、伏せ られた長い睫毛から涙が伝わなくなったのを確認した。 …アメはこんなもんで良いだろう。 シュシュからこぼれて頬にかかっていた髪を耳にかけてやり、俺はワンピの裾から両手を突っ込んだ。 「……っふ………」 脇腹を撫であげると、くすぐったさが先立つのか首をすくめる。相手が逃げられないの を良いことに、手のひらをなめらかな背や腹に滑らせながら、スルスルと再び服を捲り上 げていった。 「ひゃぅ……っ…」 肋骨の段々をねちっこくなぞりながら、俺の指がホックを留めたままのブラの真下に到 達する。元から入っているパッド分の膨らみしかないカップを、両手で包み込んだ。 「っ………」 「思いっきり当たってたよな?あの兄ちゃんに」 手のひらで覆った胸を、ぐっと押さえつける。俺に伝わるのはぷにゅっとした、中綿の 頼りない感触だが、奴にとっては電車の中での羞恥をよみがえらせるモノのようだ。 ブラを押さえ付けたままグリグリ手を動かすと、裏地に乳首が擦れるのか床についた尻 をもじもじとくねらせ、ブルマから飛び出したペニスから我慢汁をにじませる。 「こんな風に当たってた?なんかすげー興奮してたみたいだけど」 「……や、ぁ………っく…んん……っ」 電車の揺れにぶつかってきた美少女にずっと見とれてた男は、バレるんじゃなかろうか と危ぶむこいつに負けず劣らずうろたえていた。下半身が押し当てられてたら、どんな楽 しい反応をしてくれたのだろう?そんなバクチ打つ気はさらさらないが。 身体の横についた両手を握りしめ、乳首への半端な刺激に須藤は耐えている。本当に胸 だけでイっちゃえそうなモロ感ぶりだ。 「…揉むと、デカくなるっていうよな?」 「……は?っひゃう!あ、ぁっ……!」 俺の発言に瞼を持ち上げたが、すぐにまたギュッと閉じてしまう。俺が言葉通り、ガバ ガバのカップごと薄い胸の皮膚を揉みだしたからだ。 「ユカちゃん、おっぱいおっきくなりたいですかぁ~?」 「やぁっ…な、何言って……っひ、はうっ!」 痛くない程度に力をこめて、脂肪どころか胸筋の盛り上がりも少ない肌をぎゅうぎゅう 指圧する。俺は素晴らしい演技力で、本物の女にそうするように奴のない乳を揉みしだい てみせた。 「あんまりおっきすぎても、今みたいな可愛いブラが似合わなくなっちゃうけどねぇ~」 「…っは、ひゃ……ひゃめてっ!…や、やだ…ぁっ!」 感じているのかくすぐったいのか判別しがたいが、俺の手を弱々しく掴みながら悲鳴を あげる。呂律まわってませんよ、須藤君~。 酸欠にしたいわけではないので、ご要望通りなんちゃって豊乳マッサージを終えること にした。 「っは、はあっ……はあ…」 全力疾走でもしたかのように肩で息をつく優等生。たしかこいつ、運動もそれなりにで きるんだよな。校庭でこんな喘がれてたら、タオルだのスポーツドリンクだのを持った女 子たちが放っとかないだろう。 「キャー、須藤ク~ン!」と口の中でつぶやいて思わず笑いながら、俺は再び奴のブラ に手を伸ばした。 リボンの付いた中央部に両手の人差し指を突っ込んで、そのままワイヤーの通る左右に 滑らせる。 平らな胸板というものは、正直貧乳は好きではないから守備範囲外のはずだが、吹き出 物も日焼け跡もない柔肌は例外で良いだろう。 ブラの上からさんざん責め立てたせいか汗でうっすら湿ってはいるが、すべすべした感 触に夢中で指を這わせる。爪の先が軽く乳頭をかする度に、目の前の赤い唇がわなないた。 「…ひ、ぅ……っ…ん……」 あえて不自由な状況下で文字通り吸いつくようなモチ肌を堪能してから俺は手を放し、 肘で押さえていた奴のワンピの裾を掴む。 「ちょっとごめんね~」 首をすくめていた奴の耳元に片手をやり、黒髪を緩く括っていたシュシュを取ると、須 藤が怪訝な顔をした。 「…?なに……?」 目を開けた奴にほほ笑みかけてから、この部屋に置いてかれたピンク色のそれをワンピ の裾に括りつけ、簡単に落ちないようにする。捨てる予定だった物なので、気にせず二重 三重にきつく巻いた。 「今度は、ファーのポンポン付いたのなんてどう?」 俺の予想的に、ちょっと子供っぽい感じがハマる気がするのだが、恥ずかしい格好の続 投決定に奴の返事はなし。 「はーい、後ろ取ろうねぇ~」 先週みたく脇から両手を奴の背に回し、ブラのホックを外した。 「っは…ふ……」 身体を締めつけていたブラが浮いたのに、須藤が小さく息をつく。しかし同時に、その 窮屈さにも興奮していたのだろう。そうでもなければ、こいつみたいに長時間着けなくて も良いモノを着られるわけがない。 刺繍で花模様が描かれた可憐なそれをずらし、ぺたんこの胸をさらしてやる。ブラの上 からいじられて、やらしく色付いた乳首はぷっくりと起き上がっていた。 「…こっちもあっちも、ギンギンだな」 クスリと笑うとやつは恥辱に震え、なお勃起し続けるペニスも重たげに揺れる。 先週のように乳首をいじり倒すのも楽しそうではあるが、せっかく「好きにしろ」とま で言ってくれたのだから、それなりに報いなければならないだろう。 ブラの下に両手を潜らせて、浮き出た鎖骨をそれぞれなぞる。そのまま両脇に指を滑ら せて、薄く付いた筋肉に沿って指圧していった。 「胸もねーのに、感じるわけないだろ」と言っていた俺の乳首を「らめぇ」と泣かせる ほど開発してくれた、最初に付き合った年上の女を思い出しながら奴の胸に指を這わせる。 清らかだった俺になんつーことしてくれたんだろう。まあお陰様でこうして活用してます が。 何ともなかったのを敏感にさせられたあの頃と逆で、元からビンビンになっている乳頭 をわざと避けてマッサージしてやると、案の定奴の身体が悲鳴をあげてきた。 「は、ぁ……っやだ、も………いや…」 身をよじらせ切なげに訴えてくるが、「何が?」と空とぼけて手を動かし続ける。わざ と袖口をかすらせるとビクンと背を反らせるが、後ろがドアなので俺に胸を押しつけるよ うな具合になった。 血管の浮き出た奴のペニスを伝う先走りはジワジワと根元のショーツを濡らし続けてい る。 「あれれ~?誘ってるんですか?ユカちゃんは」 「ち、ちがっ…ひゃう!」 本人によってすっかり性感帯にされていた乳首に爪の先で触れると、否定しかけた口が 高い悲鳴をこぼした。すぐに指を離しまた周りを刺激すると、恥ずかしさと欲求不満とで 潤んだ瞳がすがるように俺を映す。 「ぁ………もっと、んっ……ちゃんと…っ」 「『もっと』、何だよ?『ちゃんと』言わないと分かんないんだけど」 嫌味ったらしく返すと悔しげに唇を震わせるが、それでも奴は口を開いた。 「…さ……さわって…っ……」 「どこを?」 「……っ……む、胸、を…」 もういっぱいいっぱいな感じではあるが、先週は「おっぱい感じる」まで言わせたので もう少し頑張って欲しい。 「胸…って、今まさしく俺が触ってるのって、ココじゃね?」 クリクリと指の関節で脇に続く筋をマッサージ。肩こりに効きそうだ。 しばらく「やだ」とか「そんな」とか抵抗していたが、淫らなカラダが我慢ならないの か須藤はためらいながらも言葉を紡いだ。 「ち……ちく…び、を………っあ、あ…やだ…っ」 ブラを掴み、そこに触れるか触れないかのギリギリの距離でくすぐると、そんな刺激で もたまらないのか両手を握りしめて喘ぐ。 人差し指で乳輪をくすぐりながら親指の腹で同じように軽くかすめてやると、ついに泣 きそうな声で訴えてきた。 「やだ、あっ!…っもっとさわって!コリコリしてぇっ!」 うわあ、携帯で録音しとけばよかった。 小論の授業でよどみなく素晴らしい発表をされていた須藤君とは思えない、あまりにた どたどしいおねだりに笑いがこみあげる。 中途半端な刺激を与えられ続けて耐えきれず懇願してきた奴の言う通り、さんざん放置 してきたそこを片方つまんでやった。 「ひゃんっ!?…っあ、ぁ……んんっ…」 「コリコリ」って、こんな感じかなあと考えつつ指の腹でつねったり滑らせたりしてみ るのだが、良いとも悪いとも言わず悲鳴をあげている。腹に付かんばかりにそそり立った ペニスは萎えそうにないから、いっか。 片方だけで十分イけそうな勢いだが、俺はもう一方の手を奴の顔の前に上げ、声をかけ た。 「はい、おくちちょーだい」 「?なにす……っふ!?」 喘ぎに薄く開いた口に親指を突っ込むと、グロスが滑りぬるんとする。ローションだと 思えば悪くもないけど、メイクさせるのは絶対にこいつだとバレてはいけない外に出る時 だけで良いかもしれない。 きれいな顔を汚すのは、前後不覚になるくらい乱れさせた挙句の涎か、ぶっかけられる 精液と相場が決まっている。元が良いなら、なおさらだ。 「…っふ、ぅうっ!……っ」 逃げ場がないので顔を引くわけにもいかず、舌で必死に口に突き入れられた俺の指を押 し返そうとしてくる。指フェラって言葉をご存じだろうか、この良い子ちゃんは。 「うんうん、そんな感じでチュパチュパしてね~」 俺のセリフにはっとして、今さら歯を立ててきた。乱暴な真似は慣れてないのか、前歯 で挟む程度で威嚇してくる。ぶっちゃけ、こそばゆい。 「…違うの咥えさせても良いんだけど、嫌だろ?」 下品なセリフが通じるかちょっと危ぶんだが、ワンテンポ遅れて奴の目の縁がカーッと 赤くなった。なんだ、そういう知識はあるんだ。さすが博識な須藤君。 「さっきアイス食ったみたいにさ、チュッチュしてよ」 小さな口をこじ開けるようにして人差し指も含ませると、困ったように見上げてきた。 プニプニした下唇の感触を、俺の手は過敏に伝えてくる。 生ぬるい口内で奴の唾液が俺の指先に絡んでくのが分かり、なんかちょっとゾクゾクし たが、これが目的ってわけでもないので、さっさと用を済ますことにする。 「ほら」 動きを止めていた指で再び乳頭を押しつぶすと、なめらかな口腔がキュッとすぼまった。 「っ!?…ん、ぅ…っ!」 別にそれがスイッチでもないのだろうが、刺激欲しさにか俺の指に奴の舌が絡み、クチ ュクチュと音をたてる。 思わず頭の中で「おにいちゃんスイッチ、ちー!」「乳首をいじる~」と、某教育番組 の一コーナーをパロっている間にも優等生のおしゃぶりは続き、俺の手のひらや奴の唇も ベタベタしていった。 「はあーい、よくできました」 「っふぁ、あ……っ」 わずかに開いた口から覗く赤い舌と短い糸を引く俺の指を引き抜き、そのまま手つかず だった方の乳首に下ろす。 「ひゃ!ゃ…っ、あ」 奴の唾液にまみれた俺の指が挟もうとすると、芯を持ったそれはにゅるんと逃げた。 乾いた指と濡れたのとで同時に乳首責めしてやると、待ちに待っていた刺激にブルマか ら飛び出したペニスがダラダラと汁を垂らして喜ぶ。 「ひぁっ、あっ……あ…っ」 小ぶりな唇をグロス以外でてらつかせ、びくびくとペニスや太腿をわななかせる須藤に 俺は聞いてみた。 「…これ、どう?どんな感じ?気持ち良い?」 未知の感覚に、須藤はたまらず口走る。 「あ……っ、ぬ…ヌルヌルしてぇ……ひゃ、んっ………きもちいい、です…っ!」 素直なお返事に気を良くした俺は、指が疲れるまで「コリコリヌルヌル」してやること にした。 乳首に擦りつけて乾いてきた指をもう一度口に運んでやると、今度は何も言わないうち からねぶってくれる。頭の良い奴って、こーゆーのにも才能を発揮するんだ。 「おしゃぶり上手だねぇ、ユカちゃんは」 「…っん…ふ………む……」 親指の腹を撫でられ人差し指の先を強く吸われる。あんまり計算の感じられない舌遣い だが、可愛らしい形の唇が、ねじ込まれた指で歪んでいるのが屈伏させた感があってムラ ムラする。 「ふぁ、あ……はふ…」 ペニスをひくつかせながら美少女がたっぷり唾液を絡めてくれた指を引き抜くと、ちゅ るりとかすかな音をたてた。スプーンを咥えるこいつを見てた野郎どもは、こんな口にキ スしたりフェラさせたりする幻想を抱いてたのだろうか? 弱みを握られているとはいえ、同級生の男の指にしゃぶりつきながらチンコおっ勃てる ような変態とも知らずに、だ。 その変態優等生が、ずっと握りしめていた手を自分の腿と膝の間に滑らせたので、俺は すかさず声をかけた。 「コソコソしないで、なんかして欲しいなら言いなさい」 ビクリと動きを止め俺の顔をうかがったが、その間も休みなく乳首を責められて誤魔化 すこともできずに訴えてくる。 「さ…さわって……っ」 「触ってって、どこに?」 「…その、し…した、に…」 処女のような羞じらいっぷりに噴き出すと、目からもペニスからも涙をこぼしてしまう。 「下ぁ?」 またはしたない言葉を言わされるのかと身構えられたので、趣向を変えることにした。 「…そのまま両手で足開けよ」 「………っく……」 唇を噛みしめつつも両手で膝の裏を掴み、硬い身体で必死に俺の言う通りの体勢をとる。 自ら黒ニーソの足を抱え広げる美少女は、ピンクのブラから覗く勃起乳首も、紺ブルマ にも染みるんじゃないかと言うほど先走りをこぼすツルツルのナニも、すべて俺の前にさ らけ出した。 重たげに揺れるペニスの頭に手を近付けながら、俺は次の命令を下す。 「いじってやるけど、イくなよ」 「…っ!?そんな、待っ……ひぅんっ!」 無茶な注文に慌てる奴に構わず、お望みどおり「下」を触ってやった。 手のひらで亀頭を包み込み、元から濡れ濡れだったそこにさらに塗り広げる。クチュク チュと指を舐めさせた時とは微妙に異なる、くぐもった音をたててそこは喜んだ。 「ぁ、んっ…ん……だ、だめ………やあ…っ…」 「『ダメ』じゃない。我慢しなさい」 粘つく指を竿に這わせ、時折片方覗いた睾丸を軽く撫でる。命令に従おうと必死で快感 に耐えながら喘ぐ、奴の腹や腿に緊張が走った。 「はぅ……っあ、む、無理ぃ…っ……!」 早くも泣き言を言いつつも、必死でやり過ごそうと靴下に覆われた爪先がカーペットを 強く擦る。極めて軽薄に聞こえるよう注意しながら、俺は尋ねてみた。 「そんなに、イっちゃいそう?」 「あ…あ、いっちゃう、いっちゃう……っ!」 うわ言のように繰り返し、いやいやをする。他の時もこんだけ素直だったら…たぶん俺 が飽きるのだが、こいつはそんな事知るよしもない。 「…『おチンコイっちゃう』って、言ってみ?」 一瞬息を呑むが、また先っぽを手のひらで撫でつけると、腿を震わせて口を開いた。 「ぉ…おち………い、いっちゃう、いっちゃう……っ」 わあー、本当録音欲しいわ。 「…よく聞こえないなあ。も一度言ってよ、何だって?」 意地悪く尋ねながら乳首になすり付けた唾液を塗り広げる。もちろんペニスの筋をなぞ りあげるのも同時進行だ。 「あ…ぁ……いや…もぉ、無理…っ……いっちゃう…っ!」 ぷりぷりっとした乳首に気が迷って、思わずレロリと舌先で舐めあげると、ガクガクと 奴の膝が震えた。舌の上で転がる優等生の勃起乳首は、うっすら汗と石鹸の匂いがして、 甘噛みすると適度な弾力で俺の前歯を押し返してくる。 汁をこぼし続けるペニスごと腰を揺すって、いやいやをするように須藤は首を振った。 「ひぁ、あ……だめ…っ……ぁ、あ……!」 ほっそりした喉をのけ反らせ、M字開脚の女装模範生はついに達してしまった。真後ろ のドアに頭を擦りつけるようにして、ヒクヒクと薄い肩や腹を痙攣させる。 上向いたペニスから勢い良く吐き出された白濁は、奴の胸や腹を汚すのにとどまらず俺 の袖やめくり上げたワンピの裾にまでかかり、真新しい布地を汚した。 「…あーあ、汚れちゃった」 絶頂の波が過ぎ去ってから無感動につぶやくと、奴は怯えたように唇を震わせる。 「っ……ごめ、なさ………っく…」 一日中我慢させられた末の射精による解放感に浸る間もなく、俺のセリフにいたたまれ なくなっているのだろう。伏せられた目からこぼれる涙が、先程のように頬を伝った。 学校では完璧な「王子様」として振る舞う彼を、俺は今日何回泣かしたのだろうか? 奴のしゃくり上げる音だけが聞こえる中、捲り上げたワンピの汚れてない部分で手を拭 う。袖は…まあ、俺が着替えればいいだろ。 射精の余韻にいまだわずかに頭をもたげている奴のペニスは、精液と我慢汁で下のショ ーツと同じくぐちゃぐちゃになっていた。剃毛され子供のような下腹にはそぐわない有様 が、優等生のくせにこんな目にあって興奮してしまう奴にはお似合いだ。 「…ガマンできないくらい気持ち良かったんだ?」 拭った手で「怒ってないよ」と頭を撫でてやると、おずおずと首肯する。 「おっぱいとチンコでイっちゃうなんて、ユカちゃんはやらしい女の子ですねぇ~」 グロスとこいつの唾液とで汚れた口の端を拭うと、チロリと俺の指を舐めてきた。ジェ ラートに指フェラにと、さんざん酷使してやった舌は無意識のうちに俺の命令をこなそう としている。 ちょっと迷ったが、奴の精液がかかった方の手を顔のそばに持っていってやると、うつ ろな瞳のまま青臭い指を口に含んだ。 舌先を尖らせ指の股や、一度口を離して手のひらなんかを舐められると、ジーパンの中 に押し込めた自分の息子が疼いてしまう。 「…ユカちゃん、お利口さんですねえ」 「んっ……んぅ………っ」 なかば恍惚としたように俺の指をしゃぶる美少女のペニスも、再び熱くなり始めていた。 яяя それからブルマとショーツを脱がして汚れたワンピを下ろし、イケメン優等生によるノ ーパン女装オナニーショーを今日のラストイベントに見納めてから、俺はデートの後始末 に奔走した。 嫌がる奴を外れたブラ一枚に剥いて洗面所に追いやり、シュシュや化粧品と同じくゴミ 袋行きだったクレンジングやら何やらでメイクをきれいに落とさせる間に、買ったばかり のイカ臭い奴のワンピやら何やらをビニール袋に入れてから奴のスポーツバッグに押し込 む。 額やうなじに悩ましく黒髪を貼りつかせ戻ってきた相手にドライヤーとセーラー一式を 放って、袖がカピカピになったシャツを着替えつつ奴を急かした。あまりの手際の良さに 自分を褒めてやりたい。 奴が「イっちゃうのぉ!」と最後に泣いてから三十分足らずで、ちょっと髪が乱れてバ ッグが膨らんだ以外は昼間俺ん家に来た時と変わらない格好の須藤と家を出ることができ た。 落ち着かなげにスカートに手をやりつつ駅へ向かう奴を、隣でニヤニヤ眺め回しながら 歩く。通行人には、暗くなったから可愛い彼女を送ってあげる優しい彼氏に見えることだ ろう。 穿かせっ放しだったショーツはすっかりぐちょぐちょだったので、今彼は汚れを拭き取 ったブルマを直に穿いている。「お願いだから下着を穿かせて」と懇願する奴に、満面の 笑みで「ダメ」と言った時の爽快感といったらなかった。 「先週と違って覗かれても平気なんだから、シャキシャキ歩けよ」 「っ勝手なこと……ひゃうっ!?」 「ユカちゃんスタイル良いから、変な格好してるとかえって目立っちゃうよぉ~?」 プリーツスカートの上からスキンシップの範囲内で尻を撫でると、慣れないブルマの感 触に変な声を出した。あーあー、塾帰りの小学生が不思議そうな顔で「きれいなお姉さん がすっとんきょうな声をあげてる」のを見つめてるよ。 小さく噴きつつも奴が泣きそうな顔をしてるので、必死に笑いの波をやり過ごす。腹が よじれそうだ。 「……あ、あーあと、今着てんのは、俺が指示しない限りしまっとけよ」 「…え?」 「寒いしどこのか勘繰られるし。第一いくらタンスに入れっぱでも、こうして外に出して たらいい加減誤魔化せなくなるだろ。とりあえず次は今日買ったワンピ着て来いよ。あー あと、手出せ」 ポンポンまくし立てられ、思わず言われた通り差し出してきた右手に、俺は昼預かった ものを押しつけた。 「え?……っ!」 手付かずの諭吉二枚に目を見張る須藤。最初から俺が五千円や青札で出してたの見とけ よ。 「今日のは俺の趣味だったから、それは返す。今度から自分で買えな」 第一、それを受け取ることで立場を勘違いされてはかなわない。利害は一致していたと しても、あくまで俺が優位なのが大前提だ。 赤いスカーフの前に札を持った手を寄せ、須藤が途方に暮れたようにつぶやく。 「…わけ、わからない……」 「分かんなくねーよ。俺はあーゆーのを着せてお前の反応見て楽しむ、お前はそれで興奮 する。どっちもどっちな変態趣味だよ」 簡単な話だろ?その優秀な頭で理解するのには。 「現ナマべろべろ出しとくなよ、ほら」 言われた通り自分の財布にしまいながら黙りこくってしまった相手を放っとくことにし て、ポケットに突っ込もうとした手を急に掴まれた。 「ぅわっ、何?」 「今日の代金」 言って、紙幣を一枚握らせた俺の手ごとギュッと両手で包むように握りしめる。 はたから見れば、恥ずかしがり屋な彼女の精一杯の愛情表現。実際は先日の、前カノと の清算みたいなもの。 ただ前カノと交わしたそれとも、先週や今日の昼間との彼とも違うのは、 「半額分、だから」 はあ、たしかに握らされたのは先週突っ返した一葉さんです。 「趣味…なんだろう?」 どこまでも生真面目なまなざしに俺はまた噴き出してしまい、長い睫毛の奥から睨まれ た。 (おしまい)
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最終兵器彼女 情報量子 攻:F(100)命:E(10)回:1EN:10効果: 完全に壊れた機械 攻:F(500)命:SSS(80)回:1EN:100効果: 壊れた機械 攻:F(500)命:SSS(80)回:1EN:100効果: 不思議な機械 攻:F(500)命:SSS(80)回:1EN:100効果: 新しい機械 攻:F(500)命:SSS(80)回:1EN:100効果: 超変化する機械 攻:F(500)命:SSS(80)回:1EN:100効果: デバイス 攻:F(500)命:SSS(80)回:1EN:100効果:
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カノジョも彼女 Blu-ray Vol.1 発売日:10月6日 ・アニメ描き下ろし特製デジパック(咲) ・原作・ヒロユキ新規描き下ろし漫画付き特製ブックレット ・特製クリアケース ・原作プロトタイプ同人誌「正々堂々、二股する話」(著 ヒロユキ) ※約50P ・第1話オーディオコメンタリー(佐倉綾音・和氣あず未) ・ティザーPV ここを編集 2021年7月放送開始。続編にカノジョも彼女 Season 2がある。 https //kanokano-anime.com 監督 桑原智 原作 ヒロユキ シリーズ構成 大知慶一郎 キャラクターデザイン・総作画監督 豊田暁子 プロップデザイン 山田菜都美、篠原信子、後藤伸正、高瀬ゆり子、ビート、村嶋李春、村嶋富美子、Re岳、山本真夕子、みけちくわ、川石テツヤ、おちいしーたか、矢向宏志、酒井英之 美術監督 斉藤雅巳 色彩設計 油谷ゆみ 撮影監督 木村俊也 3DCGI 酒井英之 3Dレイアウト 藤原優佑 特殊効果 川西美保 編集 内田渉 編集助手 藤原優佑、土屋真紀 音響監督 本山哲 音響効果 風間結花 録音調整 宮本賢人 録音助手 山口桃 音楽 櫻井美希、斎木達彦、青木沙也果 ダイアローグ演出 西原さおり 演出助手 山口勇 デザイン 野網雄太 ロゴデザイン 倉地悠介 PV制作 望月通隆 アニメーションプロデューサー 大澤宏志 アニメーション制作 手塚プロダクション 制作協力 DR MOVIE 脚本 大知慶一郎 森田眞由美 犬飼和彦 絵コンテ 桑原智 ナシダミナミ 亀井隆 演出 波多正美 金子篤二 友田政晴 藤代和也 前園文夫 尾上皓紀 深瀬重 上間由梨 武藤公春 作画監督 豊田暁子 薄谷栄之 つかさ ウクレレ善似郎 小山ゆうき 高橋万帆 劉泉 趙越 高橋渚 諸葛孔敬 上月庸右 西川真人 ビート 榊原大河 万代高富 Hong Yu-mi Kwon Hyeok-jeong Song Hyeon-ju Lee ye-sung Kim yu-jin 岩崎令奈 長橋研太 北島勇樹 福井光恵 氏家章雄 たかはしなぎさ Kim Bong-Duk Kim Hyeon-Gyeong Jo Eun-Kyung Woo Gueum-Yung Lee Gwan-Woo 前田義宏 張民浩 Kim Yu-Seon Im Young-Sik Kim Sang-Ri Hong In-Su Kim Gang-Won 金子俊太朗 Song jin-hee 周龍 孫偉 高璞玉 羅陽 張圃文 房博雅 趙瑩萍 白欣燁 Jang Jae-Yong Cheo Young-Hee Jung Ji-Hee HO Sung-Jin Lim Su-Gyeong くまた Cerberus Suwarin Promjutikanon Chotanan Pipobworachai 柏木信弘 島袋智和 寿夢龍 徳田夢之介 南伸一郎 モリタユーシ Park Ae-lee Bae Geun-Young Hwang Young-Sik Park Sun-Ok Gang Hyeon-Guk spring river Yu Seung-Hee 川村裕哉 小川純平 Yong Jung-Hye Kim Gi-Nam Hwang Il-Jin ■関連タイトル Blu-ray カノジョも彼女 Vol.1 OPテーマ ふざけてないぜ EDテーマ ピンキーフック 原作コミック カノジョも彼女 1 Kindleまとめ買い カノジョも彼女 ホビー:カノジョも彼女 rakuten_design= slide ;rakuten_affiliateId= 053df7e0.7c451bd1.0c852203.190c5695 ;rakuten_items= ctsmatch ;rakuten_genreId=0;rakuten_size= 468x160 ;rakuten_target= _blank ;rakuten_theme= gray ;rakuten_border= on ;rakuten_auto_mode= on ;rakuten_genre_title= off ;rakuten_recommend= on ; 随時更新! pixivFANBOX アニメ@wiki ご支援お待ちしています! ムック本&画集新刊/個人画集新刊/新作Blu-ray単巻/新作Blu-ray DVD-BOX アニメ原画集全リスト スタッフインタビューwebリンク集 最新登録アイテム Switch ゼルダの伝説 Tears of the Kingdom Switch 世界樹の迷宮Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ HD REMASTER Switch ピクミン 4 大友克洋 Animation AKIRA Layouts Key Frames 2 小説 機動戦士ガンダム 水星の魔女 1 ONE PIECE FILM REDデラックス・リミテッド・エディション 4K ULTRA HD Blu-ray Blu-ray 劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ 完全生産限定版 Blu-ray 映画『ゆるキャン△』 Blu-ray 【コレクターズ版】 Blu-ray ウマ娘 プリティーダービー 4th EVENT SPECIAL DREAMERS!! Blu-ray 天地無用!GXP パラダイス始動編 Blu-ray第1巻 特装版 天地無用!魎皇鬼 第伍期 Blu-ray SET 「GS美神」全話いっき見ブルーレイ Blu-ray ソードアート・オンライン -フルダイブ- メーカー特典:「イベントビジュアル使用A3クリアポスター」付 ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 5th Live! 虹が咲く場所 Blu-ray Memorial BOX 宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち Blu-ray BOX 特装限定版 地球へ… Blu-ray Disc BOX 完全生産限定版 神風怪盗ジャンヌ Complete Blu-ray BOX HUNTER×HUNTER ハンター試験編・ゾルディック家編Blu-ray BOX BLEACH Blu-ray Disc BOX 破面篇セレクション1+過去篇 完全生産限定版 MAZINGER THE MOVIE 1973-1976 4Kリマスター版 アニメ・ゲームのロゴデザイン シン・仮面ライダー 音楽集 テレビマガジン特別編集 仮面ライダー 完全版 EPISODE No.1~No.98 MOVIE リスアニ!Vol.50.5 ぼっち・ざ・ろっく!号デラックスエディション ヤマノススメ Next Summit アニメガイド おもいでビヨリ アニメ「魔入りました!入間くん」オフィシャルファンブック 『超時空要塞マクロス』パッケージアート集 CLAMP PREMIUM COLLECTION X 1 トーマの心臓 プレミアムエディション パズル ドラゴンズ 10th Anniversary Art Works はんざわかおり こみっくがーるず画集 ~あばばーさりー!~ あすぱら画集 すいみゃ Art Works trim polka-トリムポルカ- つぐもも裏 超!限界突破イラスト&激!すじ供養漫画集 開田裕治ウルトラマンシリーズ画集 井澤詩織1st写真集 mascotte 鬼頭明里写真集 my pace 内田真礼 1st photobook 「まあやドキ」 進藤あまね1st写真集 翠~Midori~ 声優 宮村優子 対談集 アスカライソジ 三石琴乃 ことのは 亀田祥倫アートワークス 100% 庵野秀明責任編集 仮面ライダー 資料写真集 1971-1973 金子雄司アニメーション背景美術画集 タローマン・クロニクル ラブライブ!サンシャイン!! Find Our 沼津~Aqoursのいる風景~ 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 友の会[復刻版] 梅津泰臣 KISS AND CRY 資料集 安彦良和 マイ・バック・ページズ 『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』編 氷川竜介 日本アニメの革新 歴史の転換点となった変化の構造分析 Blu-ray THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th Anniversary Celebration Animation ETERNITY MEMORIES Blu-ray おいら宇宙の探鉱夫 ブルーレイ版 Blu-ray 映画 バクテン!! 完全生産限定版 アイカツ! 10th STORY ~未来へのSTARWAY~ Blu-ray BOX 初回生産限定版 はたらく細胞 Blu-ray Disc BOX 完全生産限定版 Blu-ray 長靴をはいた猫 3作品収録 Blu-ray わんぱく王子の大蛇退治 Blu-ray 魔道祖師 完結編 完全生産限定版 魔道祖師Q Blu-ray Disc BOX 完全生産限定盤 にじよん あにめーしょん Blu-ray BOX 【特装限定版】 Blu-ray 鋼の錬金術師 完結編 プレミアム・エディション Blu-ray付き やはりゲームでも俺の青春ラブコメはまちがっている。完 限定版【同梱物】オリジナルアニメ Blu-ray「だから、思春期は終わらずに、青春は続いていく。」
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《真鍋 和&秋山 澪(427)》 キャラクターカード(コンビ) 使用コスト3/発生コスト2/赤/AP20/DP40 【和服】/【メガネ】 〔コンビ〕 このカードが登場した場合、自分の捨て札置き場にあるこのカードと同じ特徴を持つ〔コンビ〕を持たないキャラ1枚を手札に戻すことができる。 (ここの神様は学問のご利益で知られてるの。受験生には有名な神様なのよ。) けいおん!!Part2で登場した赤色・【和服】【メガネ】を持つ真鍋 和と秋山 澪のコンビ。 登場した時に自分の捨て札置き場にあるこのカードと同じ特徴を持つコンビ以外のキャラ1枚をサルベージする効果を持つ。 基本的に【和服】【メガネ】キャラが対象となる。コンビキャラは対象にできないので注意。 コスト4の【和服】・【メガネ】キャラをサルベージできれば強力。 <和服><メガネ>では是非採用したいが、コンビキャラなので登場させにくい。 カードイラストはアニメディア2011年1月号の版権絵。《合格祈願》と並べると1つのイラストになる。 フレーバーは第4話「修学旅行!」での和のセリフ。 関連項目 《合格祈願》 サルベージ 収録 けいおん!!Part2 04-027 けいおん!!スターターデッキPart2 04-027 編集
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かのじょはしんだ【登録タグ NexTone管理曲 VOCALOID か テレカ 初音ミク 曲 殿堂入り】 作詞:テレカ 作曲:テレカ 編曲:テレカ 唄:初音ミク 曲紹介 死んでしまった 天国とか地獄とかじゃない 彼女は死んだ 絵:箕屋ごまめ 動画:2000 歌詞 (作者ブログより転載) 22歳で彼女は死んだ 早寝早起き、菜食主義者 酒もタバコも賭け事もせず 食べ過ぎたりグウタラもしない 予習、復習 毎日やるし いつも成績トップクラスで 部活、サークル 毎回部長 将来有望 でも、彼氏は俺 土砂降りの夜、彼女は死んだ 記録的な大豪雨だった バイト終わりの俺を迎えに 車を走らせたらしかった 「人を助ける仕事がしたい」 いつもそういって笑っていて 毎日ゴロゴロしてる俺の ケツを嬉しそうに叩くのだった 生きてる間と死んでる間が そんなに変わらないことだとしたら 天国行きでも地獄に行っても 変わらないのなら 彼女が死んだ 22歳で彼女が死んだ 新聞のスミに書いてあった 友達とかもそう言っていた 親御さんになぜか殴られた 午後の日差しがいつもどおりで 日々の一コマは変わらなくて 聞こえないけど騒々しくて 食べてもないのに吐き気がしてる 本当に本当に彼女が死んだ ワイドショーでは若いタレント 不倫をしたのしていないだの 連日連夜わめいて煽る 俺の愛した彼女が死んだ 嘘じゃないかと今でも思う 夢じゃないかと今でも思う 目を閉じればはっきりと笑っている 生きてる間と死んでる間が そんなに変わらないことだとしたら 天国行きでも地獄に行っても 変わらないのなら 彼女は死んだ コメント 追加乙 -- 良太 (2016-02-07 17 09 24) 彼女は死んだ では -- 名無しさん (2016-02-13 10 50 41) ページ名直しておきました。 -- 名無しさん (2016-02-13 23 01 45) 良曲。 -- 名無しさん (2016-02-29 15 55 40) 2016年上半期を代表する一曲 -- 名無しさん (2016-04-16 16 49 02) ブランキージェットシティのオマージュ? -- あ (2016-07-25 13 50 00) 語り手も死ぬ? -- 名無しさん (2016-09-20 11 00 24) オマージュならはじめにそう言え さもオリジナルみたいにすんな -- 名無しさん (2016-10-03 09 06 31) ニコニコにこの動画みに行ったら非公開?か消えてたかでなんかあったのかとびっくりした。気に入ってたのに -- 名無しさん (2021-12-26 10 27 49) 名前 コメント
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DAIKIの彼女一覧 キルリア、サーナイト(ポケットモンスター) 通称しらゆき。DAIKIのゲームアイコンにも使用されている。 ポケモンと触れ合えるポケパルレにて、イチャつきまくっていた。 上へ↑ キタキツネ(けものフレンズ) 恋人にするならキタキツネ。 好きな場所は「キタキツネの膝枕」。 【越後湯沢で彼女とデート【新潟】から引用】 上へ↑ ツチノコ(けものフレンズ) 友人にするならツチノコ。キタキツネと同じくらい好き。 うるさくて感情豊かな性格が非常に好みとのこと。 【東尋坊【福井】から引用】 上へ↑ 桜井梨穂子(アマガミ) DAIKIに癒しとぬくもりを与える存在。梨穂子はかわいいなあ!!! 【アマガミの動画内から引用】 上へ↑ 美藤千尋(ちーちゃん)(パワプロ) パワプロでは矢部田さんもキュートとのこと。 【【パワプロ2016】オールG VS オールG 史上最低の戦い 大手youtuber達も参戦?から引用】 上へ↑ 鉄ちゃん(電車でGO!) 特に「プロフェッショナル2」の鉄ちゃんが、かなり可愛くてタイプのようだ。 「不快じゃなければ、キミを守りたい」「絶対幸せにしてやるからな」と意気込んでいる。 【チートとバグで電車でGO!プロフェッショナル2 実況 暴走E217系編から引用】 上へ↑ お気に入りのお人形たち シャーリー シャルロッテ ふもふもこいし もちころりん けもフレパペット ナナチ ホシノ シャーロット・E・イェーガー(ストライクウィッチーズ) 通称シャーリー。ウサ耳とバストがベリーソフトでお気に入りらしい。 足の付属パーツを紛失してしまっている。 「キャラもふ ストライクウィッチーズ Vol 9 シャーロット・E・イェーガー レビューしてみた」 にて紹介され、その溺愛ぶりが露わとなり、視聴者および友人たちを震撼させた。 彼女を失くすことを非常に恐れており、再販を熱望している。 ちなみに、ストライクウィッチーズはほぼ知らないとのこと。 DAIKIのアマゾンレビューはこちら。 ↑上へ お菓子の魔女シャルロッテ(魔法少女まどか☆マギカ) たびたび動画に登場しているシャルロッテのハグマフラー。 DAIKI曰く「寂しがりや」。旅行中でも首に巻きついている。 秋冬では常時、春夏は自宅でのみ着用している。 DAIKIのアマゾンレビューはこちら。 ↑上へ 古明地こいし(東方Project) 石川観光動画にて、旅の相棒として登場。 金沢駅にて帽子を紛失してしまっている。 ↑上へ けものフレンズ もちころりん けものフレンズ もちころりん レビュー動画 にて紹介される。 ボールチェーンが付いており、鞄などに呪縛することができるが「それはしない」。 ありのままの彼女たちを愛したいとのこと。 いい匂いで、嗅いでるだけで何かが目覚めてくるらしい。 DAIKIのアマゾンレビューはこちら。 ↑上へ みんなのくじ けもフレパペット けものフレンズ パペットレビューにて紹介される。 パペットの中で1番ソフトなのはフェネック。 お菓子のようないい匂いで、チーズケーキを舐めているような感覚がするらしい。 ↑上へ ナナチ(メイドインアビス) ナナチのレビュー的な何かにて紹介される。 いつもと違い、野外でのレビュー。 大きさは片手で抱ける程度の丁度いい大きさで触り心地も抜群。 いい匂いで、甘えたくなるらしい。 DAIKIのアマゾンレビューはこちら ↑上へ 小鳥遊ホシノ(Blue Archive) ホシノのレビューとGB素材【ブルアカ】【Blue Archive】にて紹介される アビドス自体は押しではないものの、ホシノ君だけは心に響いたらしい。肌触りは、DAIKIがおもわず頬で撫でたくなるほどスベスベ。顔がキュートで、特にふにゃっとした口がかわいく、そのあまりのかわいさに、DAIKIの抑えていた愛情が耐えられなくなるほど。 ↑上へ
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《中野 梓&秋山 澪(231)》 キャラクターカード(コンビ) 使用コスト4/発生コスト2/青/AP40/DP30 〔コンビ〕 (まぁ、息抜きも必要だから、な。 そっか、そうですよね。) けいおん!Part2で登場した青色を持ち、特徴を持たない中野 梓 秋山 澪のコンビ。ファッティのひとつ。 コンビ以外のテキストを持たない実質バニラカードだが、AP40と高い能力を持つ。 DPが30であるため、そのままではファッティ同士のバトルでは不利。 しかし、中野 梓専用の強力なコンバットトリックに対応しているのでそれをうまく使おう。 ファッティでは非常に貴重な発生コスト2のカード。万が一腐っても手札コストとして使用できる。 カードイラストはメガミマガジン2009年7月号の版権絵。《平沢 唯&平沢 憂(249)》と同じイラストが使われており、つなげると本来の絵が完成する。 フレーバーは第10話「また合宿!」での澪と梓の会話。 関連項目 ファッティ コンビ 《平沢 唯&平沢 憂(249)》 収録 けいおん!Part2 02-031 パラレル 編集
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第217話:彼女の覚悟 作:◆E1UswHhuQc 「ミズーさん、大丈夫……?」 大丈夫なわけがない。 俺の方は腿のあたりを抉られただけで弾も残っておらず、既に包帯を巻いて止血したからそれでいい。 だが、ミズーは違う。肩に銃弾が残っているのだ。 「平気……平気よ。大丈夫、わたしは……死なない」 なのに彼女は新庄を安心させようと、気丈に応える。なんていい女だろう。花丸をあげたい。 などとふざけた思考は、主にギギナに関する記憶が満載してある脳内ダストボックスに投げ入れて、俺は救急箱の中身を漁った。 飛び込んだこのビルは、どうやら開店前の雑貨店か何かだったらしい。箱詰めにされた商品が山積みになっており、その中にこの救急箱があったのはつい先程信心深くなった俺へのプレゼントだろう。そう信じておくから次もよろしく神様。 しかし困った。傷口を切開するにしても、道具はミズーの持っているグルカナイフだけだ。麻酔薬なんてしゃれたものもなかった。 どうするか、と悩むうちにミズーの体温が上昇してきた。女の肌に傷が残るのは良くないが、仕方がない。 ミズーの腰元の鞘からナイフを引き抜いて、はたと気付く。こういうときはまず煮沸消毒すべきなのだろうが、火がない。 ライターでも探してくるか、と思ったところで、ナイフに銀色の糸が巻きついた。 「熱っ!」 いきなり加熱されて思わず取り落としかけたが、持ち替えて柄にタオルを巻きつける。 糸はミズーから伸びていた。休憩時の情報交換の際に聞いた、念糸という技だろう。 「それで……」 「分かった。あと、これ噛んでてくれ」 呟くミズーに、タオルを噛ませる。歯を噛み締めて奥歯を砕かないようにするためだ。 麻酔なしの切開など、激痛以外のなにものでもない。 「行くぞ。……新庄は見ない方がいい。できれば耳も塞いで」 「う、うん……」 新庄が横を向いて両手で耳を押さえたのを確認し、俺はナイフを突き立てた。 「――っ、!」 暴れる体を空いた手で押さえつけながら、切り開く。肉を刻む感触など、気持ちの良いものではない。 何とか弾丸を見つけると、ナイフの切っ先でひしゃげた弾丸を引っ掛け、抉り出した。 取り出された弾丸が床に落ち、金属音を響かせる。 「よし……」 一息つく。だがまだ終わっていない。開いた傷口を縫うか包帯で縛るかしなければ。 そこで、またもや念糸が伸びた。 「おい!?」 銀色の糸が傷口を灼く。 「――ぅうぅ、……うっ……!」 肉が焦げる匂い。俺は新庄に鼻を塞ぐように言わなかったことを後悔した。 糸が消えた時、ミズー・ビアンカは気絶していた。 【B-3/ビル一階/一日目/07:55】 【ミズー・ビアンカ(014)】 [状態]:気絶。左腕は動かず。 [装備]:グルカナイフ [道具]:デイバッグ(支給品一式) [思考]:気絶 【新庄・運切(072)】 [状態]:健康 [装備]:蟲の紋章の剣 [道具]:デイバッグ(支給品一式) [思考]:1、ミズーが気がつくまで休憩 2、佐山達との合流 3、殺し合いをやめさせる 【ガユス・レヴィナ・ソレル(008)】 [状態]:右腿は治療済み。歩けるが、走れない。戦闘はもちろん無理。疲労。 [装備]:リボルバー(弾数ゼロ) 知覚眼鏡(クルーク・ブリレ) [道具]:デイバッグ(支給品一式) 救急箱 [思考]:疲れた。眠い。 ←BACK 目次へ(詳細版) NEXT→ 第216話 第217話 第218話 第239話 時系列順 第258話 第207話 ガユス 第256話 第207話 ミズー 第256話 第207話 新庄・運切 第256話
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